タイリース・ハリバートン

「勝てて良い気分だよ。特に誰も僕たちに期待していないような試合はね」

現地4日、ペイサーズはインシーズン・トーナメント準々決勝でセルティックスと対戦。大黒柱タイリース・ハリバートンのキャリア初となるトリブル・ダブルの活躍により122-112で制した。

前半を終え48-55とセルティックスに先行を許したペイサーズだが、第3クォーターに入るとハリバートンがこのクォーターだけで12得点5アシスト4リバウンドと攻守でチームを牽引する。さらに6ターンオーバーを誘発するなど、守備のプレッシャーを強めることで37-23とビッククォーターを作って逆転に成功し、7点のリードを積み上げる。

第4クォーターに入ると、ジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンというセルティックスの2大エースにさすがの得点力を発揮され、残り2分で105-105に追いつかれる。しかし、ペイサーズは残り1分半にハリバートンがファウルを受けながら3ポイントシュートを決めると、続けてバディ・ヒールドも3ポイントシュート成功。さらにセルティックスのターンオーバーからアーロン・ネスミスがダンクと、怒涛の連続得点で一気に突き放し、トーナメント準決勝進出を決めた。

26得点13アシスト10リバウンドの大暴れを見せたハリバートンは、「勝てて良い気分だよ。特に誰も僕たちに期待していないような試合はね」と、イースタンカンファレンス首位の難敵撃破について語る。

また、ペイサーズにとってセルティックスは前回11月1日の試合で104-155と屈辱的な大敗を喫した相手であり、ハリバートンはそのリベンジも意識していた様子だ。「インディアナの街とこの組織を代表することは僕にとって大きな意味がある。(51点差の負け)はとても後味の悪いものだったと思う」

この勝利でペイサーズは11勝8敗。過去3シーズン連続での負け越しからの巻き返しへ向けて上々のスタートを切った。そして、記念すべき初代トーナメント王者が手の届くところまで来ている。ハリバートンは次のように意気込む。「1年を通して、僕たちはこの状況にいることを望んできた。もちろん、今の立場にいることが目的ではない。ここから勝っていくことがすべてだ」

また、リック・カーライルヘッドコーチは、トーナメント王者というタイトルがかかった緊張感を味うことの効果を語っている。「これからの戦いは、私たちにとって素晴らしいものとなる。とてもハイレベルな試合で、プレーオフのシミュレーションとなる。今夜勝てたことは色々な意味で大きかったよ」

このままインシーズン・トーナメント初代王者まで上り詰めることができれば、ペイサーズはさらなるステップアップに向けた大きな起爆剤を獲得できる。そのためにも、ハリバートンの今日のような大暴れは欠かせない。