現役続行に迷いなし「18個目のトロフィーを並べる」
レブロン・ジェームズはNBA21年目のシーズン開幕を迎えようとしている。昨シーズンはカンファレンスファイナルへと進むもナゲッツにスウィープ負けの完敗を喫して終わった。最後のゲームでのレブロンは48分間ほぼフル出場で40得点10リバウンド9️アシストを記録するも、終盤にはガス欠。『刀折れ矢尽きる』ような敗戦の直後、彼は「多くのことを成し遂げたけど、ファイナルに行けないのでは楽しくない。個人的にはバスケットボールを続けていくにあたって考えることはたくさんある」と現役引退を示唆するような発言をした。
GOAT(史上最高の選手)の一人に挙げられるレブロンも38歳になり、年末には39歳となる。トップパフォーマンスに衰えは見られないが、継続性にはさすがに問題が出てきた。自身の変化を読み取り、彼自身にも感じ入るところがあったのだろう。それでもオフの途中となる7月には「僕にはまだ何かしら残っている。結構たくさんね」と現役続行を宣言。そしてチーム始動の際には、モチベーションを最大限に高めて現れた。
開幕を前にレブロンは、「自分ができる限り偉大でありたい。自分のキャリアで成し遂げたいことを確固たるものとし、ラリー・オブライエン・トロフィーを手にすることがモチベーションになっている」と語る。
モチベーションさえあれば、レブロンは前に進んでいける。「バスケで伝説になりたいし、ずっと語り継がれるような存在になりたい。そしてレイカーズが僕にモチベーションを与えてくれた。毎日練習場に来て、みんながお互いにチャレンジして、毎日上手くなろうとしている。その姿がモチベーションになる」
そしてもう一つ、彼が最も大事にする家族もモチベーションの一つになる。今回は特に、19歳の長男ブロニーが大学のチームの練習中に心肺停止に陥って救急搬送されるアクシデントがあった。ブロニーは手術に成功し、バスケを再開する準備を進めているが、レブロンは今シーズンをブロニーに捧げると誓う。
「正直に言うと、対戦相手にモチベーションをかきたてられることはもうほとんどない。強い相手と競い合うのは大好きだけど、モチベーションを与えてもらう必要はないと言うべきかな。僕は自分で自分のモチベーションを高められる。それで十分なんだ。ただし家族は別だ。子供たちは僕に大きな力を与えてくれる」
レイカーズのオーナー、ジーニー・バスの部屋に飾られている17個の優勝トロフィーに、新たな一つを加えることがレブロンの今の目標だ。「トロフィーをいくつか少し横にずらして、18個目のトロフィーを並べるんだ。それが今の最大のモチベーションだよ」