渡邊雄太

写真=Getty Images

素早く速攻に転じて得点を記録、チャンスをうかがう

ロケッツとグリズリーズの一戦で、渡邊雄太がNBAでの5試合目となる出場を果たした。

もっとも、試合開始からずっとベンチを温め、コートに送り出されたのは最終クォーターの残り3分半。このタイミングでロケッツのエース、ジェームズ・ハーデンはフリースロー2本を決め、シーズンハイかつキャリアで2番目に多い57へと得点を伸ばし、ロケッツファンの拍手の中を悠々とベンチへ引き上げており、渡邊とハーデンがマッチアップする機会は訪れなかった。

グリズリーズもマイク・コーンリーなど主力を下げて『白旗』を掲げた状況、試合終盤は淡々と進んでいく。そんな中、渡邊にようやく見せ場が訪れたのはラスト1分を切ってから。相手の3ポイントシュートがリングに嫌われてロングリバウンドになった瞬間に速攻へと走ってパスを呼び込み、相手選手2人の間を割ってそのままシュートを狙ったが、シュートに行く際にスピードを落としたために急いで戻ったオースティン・リバースのブロックに阻まれた。

それでも残り18秒で再びチャンスが訪れる。ジェボン・カーターのスティール成功に素早く反応して再び速攻の先頭を切って走り出し、シェルビン・マックのパスを受けると今度はスピードを落とすことなくフィニッシュ。ただ、試合の大勢に影響はなく、112-94でロケッツが大勝している。

渡邊の出場は1週間前のペリカンズ戦以来となった。勝敗が決した後のプレーになっているが、グリズリーズとしてはポジションを問わずケガ人が多く、やりくりが苦しい。この試合でもルーキーのジェボン・カーターがキャリア初先発を任されている。同じ1年目の渡邊にしても、いつチャンスが巡って来てもおかしくない状況だ。