すべてのクォーターを18点以下に抑えるディフェンスの安定感
7月15日、スペインのマドリードで「FIBA U19女子バスケットボールワールドカップ2023」が開幕。16本の3ポイントシュートを成功させ、92-71でイタリア代表との初戦に勝利した日本は、グループフェーズ2戦目でブラジル代表と対戦した。
薮未奈海の3ポイントシュートで先制し、都野七海が自身のスティールからレイアップを決めるなど好調なスタートを切った日本だったが、相手のドライブに苦戦し中盤に逆転を許してしまう。それでも、佐坂光咲の連続得点や大脇晴のセカンドチャンスポイントで再逆転し17-16で第1クォーターを終えた。
第2クォーターに入ると、都野が2本の3ポイントシュートを沈めて主導権を握る。オフェンスリバウンドを何本も奪いながらセカンドチャンスポイントに繋げられずもどかしい展開となったが、ディフェンスの集中力を保ったことで膠着状態が続いた。すると、この我慢の時間帯を乗り越えた日本は山本遥香が終盤に2本の長距離砲を沈め35-25で試合を折り返した。
後半に入ると薮、山本、森岡が3ポイントシュートを射抜き、セーフティリードを保つ。一人に頼らないバランスの良いオフェンスを展開しつつ、ターンオーバーにはならないながらも強度の高いディフェンスでプレッシャーを与え続けてイージーシュートを許さず、このクォーターも22-18で上回った。こうして、最終クォーターを14点リードで迎えた日本はその後も危なげない試合運びを見せ、結果的にすべてのクォーターを上回る77-58の快勝を収めた。
日本は都野、山本、大脇の3人がそれぞれ13得点ずつを挙げたのに加え、薮と佐坂も11得点を記録と、5人が2桁得点を挙げるバランスの良いオフェンスを披露した。また、すべてのクォーターを18点以下に抑えたように、ブラジルから19本ものターンオーバーを誘発するディフェンスの良さが光った。
開幕2連勝の日本は休息日を挟み、7月18日に同じく2連勝中のリトアニアと1位突破を懸けて対戦する。