最もピック&ロールが少なかったウォリアーズに、使い手のポールが加入
トレードでウォリアーズに加入したクリス・ポールが、ESPNの番組『NBA TODAY』に出演し心境を語った。
37歳のポールは、今シーズンまで3年間に渡ってサンズのリーダーを務め、加入初年度のNBAファイナル出場など長年に渡る低迷から抜け出す立役者となった。しかし、今シーズンは故障もあって特にプレーオフで精彩を欠くと、高額年俸もあって構想外となり、チーム解体からの出直しを図るウィザーズにブラッドリー・ビールらとの交換によってトレードで放出された。そして、ドラフト直前にジョーダン・プールらとの交換でウォリアーズに加入することになった。
これまでキャリアのすべてをウェスタンカンファレンスで過ごしてきたポールにとって、ウォリアーズはずっと倒すべき相手であり続けた。特に2017-18、18-19シーズンに在籍したロケッツ時代は激しいライバル関係にあった。そのためポールも「今回のような移籍はリーグ全体では常に起こっている。ただ、僕にとって、ライバルチームに移籍するのは初めてだ」と語った。
それと同時に「ウォリアーズの選手たちはコートでプレーするのが大好きといった雰囲気でプレーしていた。これは僕と同じであり、加入できてワクワクしている」と言い、新天地での挑戦を楽しみにしている。「新しいチームに入れば、常に新しいプロセスを経験する。ただ、これまで何度もそれをやってきている。ウォリアーズはこれまで何度も勝利を収めてきた。これから自分もその過程の一員となれることはうれしいよ」
ポールがウォリアーズのシステムにフィットできるかどうかは大きな注目となる。ちなみに『The Volume Sports』のポッドキャスト番組でホストを務めるジェイソン・ティムフ氏によると、今シーズンのウォリアーズがピック&ロールを行ったのは2,200回でこれはオフェンス全体の約24%に過ぎず、この割合はリーグで最も少なかった。一方、昨シーズンのポールは個人で1,100回のピック&ロールを仕掛けており、これは彼がボールを持った場合の77%にも及んでいる。
最もリーグでピック&ロールが少ないウォリアーズが、リーグでも屈指のピック&ロールの使い手であるポールを入れることで、オフェンスにどんな変化がみられるのか。ステフィン・カリーとの共存も含めてスティーブ・カーヘッドコーチのチーム作りは興味深いところだ。