キーガン・マレー

マクネアGMは最大限の評価「ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞すべきだった」

キングスは48勝34敗で西カンファレンス3位に躍進し、16年ぶりにプレーオフに進出。プレーオフではエースのディアロン・フォックスが指を骨折するアクシデントがあり、経験に勝るウォリアーズを相手にファーストラウンドで敗れたが、キングスにとって素晴らしいシーズンだったのは間違いない。シーズン最後の会見でモンテ・マクネアGMは「我々は若いチームだ。それが何かを保証するわけではないが、まだまだ成長の余地はある」と語る。

オールスターに成長したフォックスとドマンタス・サボニスに続き、チームのさらなる成長を牽引してほしいとマクネアGMが期待を寄せるのがキーガン・マレーだ。1巡目4位指名でキングスに加入したマレーは、ルーキーながらシーズンを通してサボニスとインサイドでコンビを組んで先発を務め、チームの躍進に貢献した。

オールルーキーファーストチームにも選ばれたが、マクネアGMは「彼がルーキー・オブ・ザ・イヤーを逃したのは残念だ」と言う。

「キーガンは去年のカレッジバスケで最も多くの得点を挙げた選手だ。我々が1試合に30本のシュートを打たせていたら、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを取っていただろう。しかし我々が求めたのは複数のポジションを守り、プレーオフを目指してチームで戦うことで、彼はその期待に応えてくれた。キーガンはシーズンを通して最も勝利に貢献した選手であり、プレーオフで7試合に先発した。そういう意味でルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞すべきだったと思う。ただ、彼は自分がどれだけチームに貢献したか理解できているし、今後もますます責任を持ってプレーしてくれるだろう」

マレーの特筆すべき能力としてマクネアGMが挙げたのは、成長のスピードだ。キングスの選手の多くが初めてプレーオフに出場したが、その中でもマレーは1試合ごとに何かをつかみ、成長していった。「第6戦と第7戦でウチのベストプレーヤーはキーガンだった」とマクネアGMは言う。

そのマレーは「プレーオフを戦う中で、すごく自信が増した。オフェンスでもディフェンスでも一瞬も気が抜けない。ウォリアーズはプレーオフの戦い方を熟知するチームだったけど、僕らもよく戦えたと思う。このまま成長し続ければどこまで行けるのか、それが見えたシーズンだった」と語る。

https://youtu.be/A7mDjbof8Vw

激動の1年を振り返って最も印象深い出来事に、キングスの一員として初めてプレーした昨年10月のプレシーズンマッチを挙げる。プレー云々ではなく、相手がレイカーズで、試合開始直前に自分のマークする相手がレブロン・ジェームズだと伝えられたことだ。「コートに入っていくと、レブロンとラス(ラッセル・ウェストブルック)がいた。あの人たちと同じコートに立っている、って身震いしたよ」とマレーは言う。それから1年、それまでには経験しなかった多くの出来事を経て、マレーはこのリーグで長くやっていく自信を得た。

「素晴らしい出来事がいっぱいあった。その最後にこのリーグの頂点に立ちたいんだけど、それは達成できなかった。可能性はあったと思うから、みんな負けた時は落ち込んでいた。でも僕らは若いチームだし、自分たち次第で間違いなく良い未来が待っている。この1年、チームメートと一緒に過ごすのが本当に楽しかった。試合よりも、練習やロッカールームで彼らと一緒にいるのが楽しかった。それは僕にとって、すごく幸せなことだと思う」

「ドマス(サボニス)と一緒にプレーして、たくさん学ばせてもらった。彼とはこのオフも多くの時間を一緒に過ごすと思う。いろんな面で成長したいけど、データや映像を見て自分のプレーを分析できるようになりたい。NBAプレーヤーとしての初めてのオフだから、すごく大事な期間になると思っているよ」

シーズンオフも自分の成長にフォーカスするマレーだが、彼にはもう一つ楽しみなことがある。双子の弟であるクリス・マレーが今年のNBAドラフトにエントリーしているのだ。どのチームに指名されるかは分からないが、来シーズンは兄弟の対戦があるだろう。

「クリスのコンバインやドラフトの準備に付き合って一緒にワークアウトするよ。僕は1年前に経験したし、NBAのシーズンも経験した。できる限りの手助けをするつもりだ。最後に試合でマッチアップしたのは大学に入ってすぐで、その時は僕が勝ったんだけど、NBAで対戦できるのが楽しみだよ」

https://youtu.be/wfq_5EhQe2U