八村塁

ウォリアーズが終盤に14-0のランで追い付くも、レイカーズが競り勝つ

レイカーズとウォリアーズのカンファレンスセミファイナルがスタート。レイカーズが優位に立つもウォリアーズが盛り返す、白熱の展開となった。

レイカーズは立ち上がりからウォリアーズのスピードに振り回され、開始3分半で2-10とリードを許して最初のタイムアウトを取ることになり、開始6分過ぎと早いタイミングで八村がコートに送り出される。

その八村はスモールラインナップのウォリアーズに対して高さとフィジカルの強みを生かす明確な狙いを持っていた。オフェンスリバウンドを拾うと迷わずジャンプシュートを放って沈め、続いてはモーゼス・ムーディーをフィジカルで押し込んでのジャンプシュートを決めてウォリアーズにタイムアウトを取らせる上々のスタートを切る。

さらにはディフェンスの名手であるクレイ・トンプソンを押し込んでファウルを誘い、フリースロー2本を決めて得点を重ねた。個人技でリムに向かう姿勢が目立つ中、デニス・シュルーダーが作り出す早い展開の中で、八村からレブロン・ジェームズと素早くパスを回してアンソニー・デイビスのアリウープでフィニッシュする即興のオフェンスにもきっちり絡んでいる。

パスをカットされてステフィン・カリーの3ポイントシュートに繋げられるミスもあったが、八村は積極性を失うことなくベンチから攻守にエネルギーをもたらした。

前半を終えて65-64とレイカーズが1点リード。3ポイントシュートでは8本中1本成功のレイカーズに対してウォリアーズが30本放って13本成功と長距離砲で差を見せ付けたが、レイカーズは23得点のアンソニー・デイビスを中心にインサイドを効率良く攻め、フィールドゴール44本中24本成功(54.5%)に加えてウォリアーズは3本しかないフリースローを17本得て、これを16本決めて上回った。

迎えた第3クォーターに試合の流れはレイカーズに傾く。オースティン・リーブスがフェイスガードでカリーを試合から締め出し、ウォリアーズの3ポイントシュートが入らなくなった一方で、ディアンジェロ・ラッセルとデニス・シュルーダーが交互にクリエイトするレイカーズのインサイドアタックは快調に得点を伸ばし続けた。

こうして第4クォーター途中までレイカーズの完勝ペースとなったが、攻守のキーマンだったデイビスがプレータイムが40分になるところでガス欠。するとレイカーズは攻守に迫力を失い、ウォリアーズはカリーのバスケット・カウントにトンプソンの3ポイントシュートに始まる14-0のランで、残り1分半で追い付いた。

ただ、ここでレイカーズは最後の力を振り絞って流れを変える。ディアンジェロのレイアップとレブロンのフリースローで突き放し、最終スコア116-112で貴重な1勝を挙げた。デイビスは43分のプレーで30得点23リバウンド5アシスト4ブロック、レブロン・ジェームズは40分で22得点11リバウンド5アシスト3ブロックを記録。八村は第4クォーターに出番なし、11分のプレーで6得点を記録している。

デイビスは「敵地で勝つことは自信に繋がる。だが、まだ何も成し遂げていない」とコメントしている。