ケビン・デュラント

不利な判定に指揮官は激怒「どのチームを相手にしてもウチはこの扱いなんだ」

ケビン・デュラントはネッツからサンズに移籍し、新天地で3試合プレーしただけでケガに見舞われた。現地3月8日、サンダーを前にしたウォーミングアップ中に足を滑らせて足首を捻挫し、約3週間の戦線離脱に。このサンダー戦はデビン・ブッカーの44得点で快勝したものの、その後は1勝5敗と失速。デュラントがプレーできず、ミケル・ブリッジズとキャメロン・ジョンソンを放出して戦い方を再構築しなければならないマイナスの影響だけ受けたチームは、本来のリズムを見失っている。

イージーなミスに不利なジャッジが重なり、チームはフラストレーションを溜めている。ヘッドコーチのモンティ・ウィリアムズは111-122で敗れたレイカーズ戦の試合後、フリースローの数がサンズの20に対してレイカーズが46だったジャッジを批判した。

「一方のチームに46本ものフリースローが与えられた試合を見たことがあるか? アンフェアだ。我々は何度もそういう扱いを受けている。ブッカーは12本しかフリースローをもらえなかった。ベンチメンバーは1本ももらえていない。どのチームを相手にしてもウチはこの扱いなんだ」

ウィリアムズはこれだけ言い捨てると会見を切り上げた。後日、リーグは彼に2万ドル(約260万円)の罰金を科している。

それでもデュラントは間もなく戻って来る。3週間ちょうどとなる3月29日のティンバーウルブズとの試合を復帰戦と定めたと『The Athletic』が報じた。サンズにとって、デュラントの復帰スケジュールが明らかになったことは雰囲気を変えるきっかけになる。彼の復帰まで、キングスとセブンティシクサーズとの連戦、中1日を挟んでジャズ戦と気の抜けない戦いが続く。

デュラントはサンズに来てからの3試合で平均26.7得点、7.3リバウンド、3.7アシストを記録。新しいチームメートと初めてプレーするにもかかわらず、攻守に突出したパフォーマンスを見せてチームを3連勝に導いている。

デュラントとともに新たな連携を構築してローテーションを固め、プレーオフに向けた準備を進める。そのためにも、チームは直近の3試合で結果を出さなければならない。西カンファレンスは大混戦で、サンズは直近の失速で中位グループに追い付かれた。4位をキープしてはいるがゲーム差なしの5位にクリッパーズがいて、1ゲーム差で6位ウォリアーズ、さらに1ゲーム差ではプレーイン・トーナメント圏内となる7位のティンバーウルブズが迫っている。

ジェームズ・ジョーンズGMは「意識を向けるべきは自分たちでコントロールできない判定ではなくミスを減らすことだ。ターンオーバーからの失点が多すぎる」と、ジャッジへの不満を爆発させるチームに意識を切り替えるよう求めている。不振から抜け出し、今の順位をキープしたままでデュラント復帰を迎えられるか。サンズにとっては正念場だ。