千葉J

何度も迫られるも、その度に跳ね返す強さを見せた千葉J

3月12日、天皇杯決勝戦で琉球ゴールデンキングスと千葉ジェッツが激突した。

千葉Jが富樫勇樹、原修太、佐藤卓磨、ヴィック・ロー、ジョン・ムーニー、琉球が岸本隆一、牧隼利、今村佳太、ジョシュ・ダンカン、ジャック・クーリーの5人が先発を務めた。

岸本のディープスリーで先制されるも、すぐさまローが3ポイントシュートをお返しした千葉Jが最初にペースをつかむ。3ポイントシュートを沈めた原が、フィジカルなディフェンスで今村からターンオーバーを誘発しそれを速攻に繋げるなど、開始2分半で8点のリードを奪った。その後、牧に合わせから連続で得点を許すなど0-9のランを受けて逆転されたが、原の3ポイントシュートで再逆転し、19-15で第1クォーターを終えた。

富樫の6連続得点でリードを広げた千葉Jは、琉球のインサイド陣のポストプレーに対し、徹底的にダブルチームを仕掛けて2人で守りペイントエリアの得点を最小限に留める。カウンターで抜かれドライブから失点することもあったが、琉球の強みであるオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントを封じたことで主導権を渡さず、40.9%と高確率で3ポイントシュートを沈めた千葉Jが46-39で前半を終えた。

点差を詰めたい琉球は、後半に入ってもアウトサイドシュートの確率が上がってこなかったが、今村とダーラムが強気なアタックから連続で3ポイントプレーを成功させたことで1ポゼッション差まで迫った。それでも、前半と同様に3ポイントシュートを高確率で沈めていく千葉Jは逆転を許さない。また、ダーラムへダブルチームを仕掛け、彼の逆サイドへのパスを連続でカットして速攻に繋げるなどトランジションも機能し、残り3分を切った場面でリードを2桁に乗せた。

8点を追いかけて最終クォーターを迎えた琉球は田代がタフな3ポイントシュートを沈めて追い上げムードを作るが、やはりフリーの3ポイントシュートを決め切れず、千葉Jの背中をとらえきれない。残り6分を切った場面には速攻を止めようとした牧がアンスポーツマン・ライク・ファウルをコールされてしまい、再び2桁のビハインドを背負った。それでも、ようやく終盤に当たりが来て、約1分間でダンカン、牧、岸本の3連続3ポイントシュートが炸裂し、一気に4点差まで迫った。

琉球の勢いに飲み込まれかけた千葉だったが、ここで富樫が3ポイントシュートを沈めて悪い流れを払拭。残り1分には原がショットクロックがわずかな場面でタフな3ポイントシュートを沈めて勝利を決定づけた。こうして、最後まで主導権を渡さなかった千葉Jが最終スコア87-76で勝利した。