西田優大

代表生き残りに慢心なし「役割を全うできれば」

ワールドカップアジア地区予選Window6がいよいよ3日後に迫っている。

トム・ホーバスが新指揮官になって以降、主力に定着した西田優大は当然のように直前合宿に招集された。西田はここまで、チーム最多(タイ)となる8試合に出場し、平均9.8得点、1.5アシストを記録。西田と同じく8試合に出場しているルーク・エヴァンスが家庭の事情のため合宿に不参加となり、このまま行けば最も多くの試合に出場することが濃厚だ。

このように結果を残している西田だが、意外にも代表に定着しているという感覚は持っていないという。「合宿の目標はまずメンバーに残ることです。僕自身は(安泰という気持ちは)全くなくて、むしろ前回のWindow5はケガをして行けなかった分、少し焦りがあります。役割を全うできればと考えています」

それでも、毎回合宿に招集され、ホーバスヘッドコーチのスタイルを熟知している一選手として、新たなメンバーを引っ張っていく立場にあることは理解している。「僕や富樫勇樹選手、河村勇輝選手をはじめ、長い間トムさんと一緒にバスケをしてきたメンバーも多いし、新しく入ってきたメンバーもいるので、しっかりチームを引っ張る気持ちでいます」

西田がそう言うように、今回の合宿は4名が不参加となり、ジョシュ・ホーキンソン、渡邉飛勇、市川真人、小川敦也、金近廉、川島悠翔の6名が追加招集された。初めて合宿に参加する選手はホーバスヘッドコーチの細かな指示に面を食らうことが多く、西田は常連組と新メンバーとを繋ぐ架け橋となれればと考えている。

「新しいメンバーも招集されたので、今まで招集されたメンバーと新しいメンバーとのギャップは少なからずあります。トムさんとずっとやっていて、周りを引っ張って行く立ち位置にいるんじゃないかと思っているので、そこを僕たちが早くなくしてあげたいです」

新メンバーの中には、最年少の17歳で招集された川島(福岡大学附属大濠高校)も含まれている。高校の後輩にあたる川島に対しては「あの身長で大分動けて、楽しみな選手が入ってきました。物怖じせずにやっているので、メンバーに残るぐらいの気持ちでやってほしい」と、アドバイスを送った。

西田は所属するシーホース三河でも平均10.6得点、2.1リバウンド、2.7アシストを挙げて、日本人エースとしてマルチに活躍している。「マインドが少し変わって、去年より責任や自覚が芽生えてきています」と、心境に変化があったことを明かした。責任感が向上した西田は、代表でも安定感抜群のパフォーマンスを見せてくれるはずだ。