中地区2位と3位の直接対決も勃発
群馬クレインサンダーズ(18勝14敗/東3位)vsシーホース三河(12勝22敗/中6位)
前節の群馬は、エースのトレイ・ジョーンズが欠場するも、第2クォーターから琉球ゴールデンキングスを相手にリードする展開を作った。しかし、最終クォーター残り7秒で同点に追いつかれ、オーバータイムの末に敗れてしまった。群馬らしいアップテンポなバスケが繰り出せた時間も多かっただけに、クロージングの修正が急務となる。今節はペイントでの得点割合が高い三河に対して、インサイドのディフェンスをいかに踏ん張れるかがポイントになるだろう。
一方、前節の三河は、茨城ロボッツを相手にホームで1勝1敗となった。加入から3試合目となったクインシー・ミラーが3ポイントシュートを7本中4本成功させて32得点の大活躍。今節も、ミラーの3ポイントシュートにかかる期待は大きい。また、長野誠史や西田優大が2桁得点するなど、オフェンス面では明るい材料も多いので、強力なオフェンス力のある群馬に対して、どこまでフィールドゴール成功率を抑え込めるかが鍵となるだろう。得点が止まった時間帯に、どちらが先にディフェンスから流れを引き寄せられるかにも注目したい。
横浜ビー・コルセアーズ(21勝13敗/中1位)vs千葉ジェッツ(30勝4敗/東1位)
レギュラーシーズンでは唯一の『ゆうき対決』とあって、追加販売の立ち見席も即完売となった注目のカード。躍進を遂げる中地区首位の横浜BCが、17連勝中で東地区首位の千葉Jをホームに迎える。前節の横浜BCは、第2戦で京都ハンナリーズの3ポイントシュートに手を焼くも、最大12点ビハインドから逆転勝利を収めた。今節は、攻守ともに絶好調の千葉Jに対して、リバウンドやルーズボールを粘り強く取っていきたい。ターンオーバーを誘発する堅守を見せて、速い展開で攻め入ることができれば、おのずとペースをつかめるだろう。
一方の千葉Jは、12月から続くチームの連勝を更新中。誰でも得点できる高いオフェンス力に加えて、コート上の全員が連動するチームディフェンスはリーグトップレベル。前節のファイティングイーグルス名古屋戦では、ターンオーバーが目立ったため、不用意なミスには気をつけたい。また、スイッチディフェンスの要である佐藤卓磨の出場可否もポイントになるだろう。
ファイティングイーグルス名古屋(18勝16敗/西5位)vs秋田ノーザンハピネッツ(18勝16敗/東4位)
アンドリュー・ランダルの欠場が響き、現在5連敗中のFE名古屋。琉球、宇都宮ブレックス、千葉Jとディフェンスが良いチームとの対戦が続いたこともあって、この5試合の平均得点は63.0得点と、オフェンスの停滞が目立つ。特に、フィールドゴール成功率はシーズン平均を大きく下回る試合が多いため、いち早く本来の姿を取り戻したいところ。仮にランダルの欠場が続く場合、ジェレミー・ジョーンズの復調はマストと言える。次節もホーム戦が続くため、ファンの前で連勝し、勝率5割以上を保って中断期間を迎えたい。
一方、前節の秋田は、追いすがる富山を突き放す勝負強さを発揮して連勝した。スタントン・キッドが2試合連続で20得点以上と調子の良さを示し、日本人選手も日替わりで活躍しているため、このまま波に乗りたいところ。しかし、FE名古屋はタフなディフェンスから相手のターンオーバーを誘発することが多いため、安定したボールコントロールからのクリエイトが求められる。奇しくも同じ勝率のチーム同士の対戦となるため、緊張感のあるグッドゲームを期待したい。
アルバルク東京(28勝6敗/東2位)vs大阪エヴェッサ(17勝17敗/西6位)
欠場者が多く、決して万全とは言えないA東京だが、元旦に対戦した琉球に敗れて以降、勝ち星を積み重ねて現在は8連勝中。今節も、持ち前の強固なディフェンスを発揮して、ロースコアゲームに持ち込みたいところ。小酒部泰暉の復帰は未定だが、同ポジションの安藤周人が8連勝中に平均18.3得点、3ポイントシュート成功率47.2%と絶好調で頼れる存在になっている。ディフェンスでは、ディージェー・ニュービルとのマッチアップも予想されるため、攻守ともに安藤がキーマンとなるだろう。
一方、前節の大阪は、SR渋谷に連勝して再び勝率を5割に戻した。ショーン・オマラの欠場にも大きく動じず、チーム全体で強固なディフェンスを遂行して流れを呼び込んだ。今シーズンは、ペイントでの失点割合が高いため、A東京の強力なインサイド陣をどこまで守り切れるかが鍵となるだろう。仮にオマラの欠場が続く場合、古巣対決となる竹内譲次の奮闘にも期待したい。
新潟アルビレックスBB(5勝29敗/中8位)vs宇都宮ブレックス(17勝17敗/東5位)
A東京と対戦した前節の新潟は、1ポゼッション差を争う展開に持ち込むなど、手応えを得つつある。コフィ・コーバーンの破壊力には流石のA東京も手を焼き、ケヴェ・アルマも要所で的確に得点を重ねていた。安定して2桁得点が取れる日本人選手が出てくると、勝利は近づいてくるだろう。ディフェンスが良くなってきた宇都宮との対戦だけに、総力戦で戦う覚悟で、一人ひとりが役割を遂行することが重要になってくる。
一方、前節の宇都宮は、広島ドラゴンフライズと1勝1敗で星を分けた。両日とも広島の強力なオフェンスを70点台に抑えたディフェンスは、今後の自信となっただろう。オフェンス面でもスペーシングが広くなり、ドライブからシュートまでの流れがスムーズになっている。しかし、先発以外の選手が2試合で20得点のみと、セカンドユニットの得点が伸び悩んでいるため、今節もベンチメンバーの荒谷裕秀、高島紳司、グラント・ジェレットの奮起に期待したい。
信州ブレイブウォリアーズ(17勝17敗/中3位)vs川崎ブレイブサンダース(20勝14敗/中2位)
本カードは、中地区2位と3位の直接対決。仮に信州が連勝すればゲーム差が1まで縮まり、川崎が連勝すれば5に広がるため、中地区の行方を占うターニングポイントとなる一戦だ。前節の信州は、名古屋ダイヤモンドドルフィンズを相手に1勝1敗となった。両日続けてジョシュ・ホーキンソンが大活躍だったため、ホーキンソンへのマークが厳しくなることが予想される。周りの選手が、いかに連動してシュートチャンスをクリエイトできるかが勝負の鍵となるだろう。また、今シーズン低迷している3ポイントシュート成功率を上げられると、より広いスぺ―スでオフェンスが組み立てられるだろう。
一方、前節の川崎は、東地区8位のレバンガ北海道を相手に手痛い1敗を喫した。第2戦は、北海道のハイペースに付き合う形となり、最終クォーターで得点が止って敗れてしまった。しかし、ここ数試合のフィールドゴール成功率が低迷していた藤井祐眞が、約1カ月ぶりに2桁得点して復調するなど、明るい材料もある。信州は、相手の3ポイントシュートを徹底して守るチームではあるが、川崎はサイズとシュート力でアドバンテージの取れるマット・ジャニングをうまく使って、優位に進めていきたい。