凱旋試合で日本のピンチを救った馬場雄大「自分がやるしかないと思っていた」

2018/12/01
日本代表
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馬場雄大

文=丸山素行 写真=鈴木栄一

「悪い流れを打開したいという一心」で躍動

ワールドカップアジア2次予選のWindow5、カタールとの一戦に臨んだ男子日本代表代表は85-47の快勝を収めた。結果だけを見れば日本の圧勝だったが、前半は31-32と日本の1点ビハインドで折り返し、苦戦を強いられた。

第2クォーター途中、富樫勇樹がシュートを放った際の着地で相手の足に乗ってしまい、足首を負傷して続行不可能に。さらに第3クォーター残り7分には、篠山竜青が3つ目のファウルを犯し、日本は純粋なポイントガードがいなくなった。日本に黄色信号が灯った瞬間だったが、ここでチームを救ったのが馬場雄大だった。

アルバルク東京でチームメートの田中大貴がポイントガードを務めてペースを上げると、馬場はトランジションの先頭を走って日本にリズムをもたらした。残り4分21秒、馬場に最大の見せ場がやって来る。比江島慎のリバウンドからの速攻で田中からのパスを受けた馬場は、相手のファウルを受けながら豪快なダンクを叩き込んだ。

「大貴さんからも常に走って準備をしとけと言われていたので、信じて走り続けました。流れに乗れない中で自分がやるしかないと思っていたので、それを意識した結果がダンクに繋がったと思います」と馬場はそのシーンを振り返った。

「第3クォーターは悪い流れを打開したいという一心でやっていましたし、自分が流れを変えてやるんだという強い思いでした」と言うように、馬場は第3クォーターだけで7得点3アシスト2スティールを記録するなど攻守に働き、30-8と試合を決定づけるビッグクォーターを演出した。

馬場雄大

「勝ち姿を富山の皆さまに見せることができて良かった」

その後も馬場はフィジカルなディフェンスや跳躍力を生かしたリバウンドなど、パフォーマンスレベルを落とすことなくプレーし、チーム最長となる29分間コートに立ち続けた。4オフェンスリバウンドを含む7リバウンドを記録したが、チップアウトでポゼッションを渡さなかったシーンも多く、リバウンドでの貢献も光った。

「ディフェンスを頑張ってもボールを取らなければどうしようもないので、(八村)塁だったり(渡邊)雄太さんがいない中でリバウンドというのは一つのカギになると思っていました」と馬場もリバウンドへの意識はいつも以上に高かったという。

試合の貢献度を表す『efficiency』の数値もチーム最高の22をマーク。馬場がどれだけ日本に良い影響を与えたかが分かる。

そんな馬場は会場となった富山県出身の選手で、富山で試合をするのは昨日が初めてだった。「一番に思うことは、勝ち姿を富山のファンの皆さまに見せることができて良かったということです。活躍云々よりも勝つ姿が一番だと思うので、チーム一丸となって戦った姿を見せることができて良かったです」と馬場は何よりも勝利をという結果を喜んだ。

馬場雄大

「2連勝で終わることが達成すべき目標」

凱旋試合で最大級のパフォーマンスを見せた馬場だが、勝利の余韻に浸ることなく、すでに次のカザフスタン戦を見据えている。「結果としてはうれしいですけど、まだ終わってないので。次のカザフスタン戦で2連勝で終わることが達成すべき目標だと思っているので、次の試合に切り替えている状態です」

次に対戦するカザフスタンは昨日、格上のフィリピンを4点差で撃破し勢いに乗っている。前回の対戦では日本が85-70で勝利しているが、その時は渡邊と八村が出場していた。今回はニック・ファジーカスがいるが、富樫が出場できるかも分からず、難しい試合となることが予想される。地元の声援を力に変え、昨日の試合で一皮剥けた馬場の活躍に再び期待したい。