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連続トリプル・ダブルは「7」で止まるもMVP級の活躍は続く

まだレギュラーシーズン前半戦とはいえ、サンダーのラッセル・ウェストブルックはすでに2016-17シーズンMVP最有力候補に挙げられている。12月11日のセルティックス戦で連続トリプル・ダブルの記録が「7」で止まったが、今シーズン23試合に出場して平均30.9得点、10.8リバウンド、11.3アシストの『平均トリプル・ダブル』という驚異的な数字を残している。

シーズンMVP候補には、おそらく過去2年連続受賞のステファン・カリー、ジェームズ・ハーデン、レブロン・ジェームズ、カワイ・レナード、ケビン・デュラントという顔ぶれも挙がってくるだろうが、もしこのままの勢いをウェストブルックが維持し、チームの結果がついてくれば、キャリア初受賞の可能性は高い。

しかし、本人の意識はシーズンMVPではなく、優勝にのみ向けられている。セルティックス戦を終えて、「正直なところ、シーズンMVPについては気にしていない。優勝の方が自分にとっては大事なことだから」とウェストブルックは語っている。

実際、その2日前には7試合連続のトリプル・ダブルを記録しながら、ロケッツに競り負けている。自身の記録は途絶えても、チームが勝ったセルティックス戦のほうが、彼としては喜ばしいということだろう。

現実的なことを考えれば、盟友ケビン・デュラントが加入したウォリアーズがいる以上、『ウェストブルックのワンマンチーム』と揶揄される今シーズンのサンダーが優勝する可能性は低いと言わざるを得ない。現実をシビアに見れば、優勝よりもプレーオフ出場圏内の西カンファレンス8位に食い込めるかどうか、をまず意識しなければならない。

絶対的エースであるウェストブルックが勝敗よりも個人スタッツを意識するようでは、プレーオフ進出はおぼつかない。しかし、年間トリプル・ダブル達成の可能性がある以上、彼のスタッツに対する関心度は今後も高まるはず。モンスター級のパフォーマンスがどこまで進化するのだろうか。

ウェストブルックのワンマンチームとなったサンダー。チームの勝利を最優先するエースの姿勢は心強い限りだ。