完璧なスクリーンでハリスのコーナースリーをお膳立て
現地1月22日、ネッツがアウェーでウォリアーズと対戦した。ケビン・デュラントの離脱以降失速し、前回のジャズ戦でようやく連敗を4で止めたネッツは、最大13点のビハインドを覆し120-116の逆転勝利を収めた。
第1クォーター残り4分、出番が回ってきた渡邊雄太は積極的にゴールを狙っていく。出場してすぐに右コーナーへ陣取ると、ステフィン・カリーの目前でリリースの早い3ポイントシュートを放った。これは外れてしまうが、同じようなシチュエーションでボールが回ってくると、3ポイントシュートを警戒する相手の裏をかきドライブでペイントエリアに侵入。シュートブロックをかわし、リバースレイアップを決めて初得点を挙げた。ベン・シモンズがポストアップした際には抜群のタイミングでカッティングしパスを呼び込むが、マイナスのボールとなったことでキャッチミスし、ポゼッションを渡してしまう。積極性を失わずにドライブからプルアップを放ったが、これも外れて結果的にフィールドゴールは1本の成功に終わった。
そうなると、ディフェンスで持ち味を発揮したいところだったが、カリーのマークについた際には一瞬の隙を突かれてディープスリーを決められてしまう。また、味方とのコミュニケーションミスからディフェンスの受け渡しにもたつき、またしてもカリーに3ポイントシュートを射抜かれた。好ヘルプを見せるシーンもあったが、シュートコンテストをかいくぐられインサイドの失点を許すなど、守備面でも違いを生み出すことができず、10分間のプレータイムで2得点3リバウンド1アシストの数字に留まった。
チームは86-90で最終クォーターを迎え、ウォリアーズがカリーを休ませている時間帯に点差を詰めたかったが、この日のベンチポイントが50点と好調のセカンドユニットの勢いに飲まれ、開始約5分で13点のビハインドを背負った。それでも、ゲームハイの38得点を挙げたカイリー・アービングやキャリアハイの24得点を記録したニコラス・クラクストンを軸に反撃し、ジワジワと追い上げを開始。残り3分を切った場面では、ボールのないところでファウルをしてフリースローを打たせる『ハック戦術』のターゲットになったクラクストンに代わり渡邊がコートに立った。セス・カリーのドライブで3点差とすると、次のポゼッションでは渡邊がディフェンスリバウンドを確保。ボールを預けて駆け上がると、渡邊は完璧なスクリーンでドレイモンド・グリーンのマークをはがし、ジョー・ハリスの同点コーナースリーをお膳立てした。
このプレー後、交代した渡邊に出番はなかったが、ピンポイント起用の期待に見事に応えた。その後、1点ビハインドで迎えた残り28秒、ドライブを仕掛けたアービングはヘルプディフェンスを引き付け、ロイス・オニールにパスを送る。そして、オニールがフリーの3ポイントシュートをしっかりと沈めて土壇場で逆転した。そして、クレイ・トンプソンの逆転を狙った3ポイントシュートが外れ、ネッツが逆転勝利を収めた。