ルディ・ゴベアとの大型トレードでオフにジャズに加入
ジャズが敵地に乗り込んでティンバーウルブズと対戦。ルーキーのウォーカー・ケスラーが20得点、21リバウンドと攻守に渡って大暴れし126-125の熱戦を制した。ルーキーの1試合20得点20リバウンドはジャズにとって史上初で、NBA全体でも2014年3月のゴーギー・ジェン以来で史上9人目の快挙だった。
ジャズはウルブズに前半だけで21本中10本の3ポイントシュート成功を許し、先行された。さらに後半に入ると、アンソニー・エドワーズにこのクォーターだけで17得点を許し、一時は2桁のビハインドを背負った。それでもボールをシェアするチームオフェンスで流れを変えると、第4クォーター残り8分にジャレッド・バンダービルトの得点で104-104と追いついた。
ここから一進一退の息詰まる展開となり、ジャズは残り1分半に5点をリードしたが、残り13秒にディアンジェロ・ラッセルにレイアップを決められて追いつかれた。しかし、次のポゼッションでこの日21得点のジョーダン・クラークソンがフリースローを獲得し、1本目を決めて残り4秒に勝ち越した。2本目が外れて迎えたウルブズのラストポゼッション。エドワーズのドライブからのキックアウトでコートに待ち構えていたジェイデン・マクダニエルズにオープンシュートを打ったが、これが外れてジャズが逃げ切った。
ジャズとウルブズは今オフにルディ・ゴベアを中心とした大型トレードを行っているが、本日のヒーローであるケスラーもその一員だった。21歳のケスラーは大学1年終了後に名門ノースカロライナ大からオーバーン大に転校すると才能が開花し、1試合平均11.4得点、8.1リバウンド、4.6ブロックを記録。昨シーズンの大学最優秀守備選手賞に輝きアーリーエントリーすると、ドラフト全体22位でグリズリーズに指名され、その直後にウルブズへとトレードされた。そこから数週間後、先述のトレードでジャズに加わったケスラーだが、ミネソタは縁の深い土地だったと明かした。「2日くらいしかいなかったけど、チームのみんなは僕に礼儀正しく接してくれた。祖父と父は(チームの本拠地である)ミネアポリス出身で、ここには親類たちがいる。彼らに挨拶に行くつもりだし、この場所でプレーできるたのはとても楽しかった」
そして自身の活躍は周囲のサポートのおかげと強調した。「チームメートは、僕が適切な場所にいる時に見つけてくれて、相手の選手をゴール下から遠ざけてくれていた。コーチングスタッフもゲームプランの策定で素晴らしい仕事をしてくれた」
現在、ジャズは本来の先発であるケリー・オリニクが欠場中で、その代役としてケスラーは今日を含め4試合連続で先発を務めている。この4試合で平均13.5得点、13.3リバウンド、3.0ブロックとチャンスをモノにし、シーズンを通しても平均7.2得点、6.8リバウンド、2.0ブロックと及第点の成績を残している。ケスラーはゴベアに変わるジャズの新たな守護神への道を歩み始めている。