東地区の上位対決は激戦必至
仙台89ERS(8勝15敗/東6位)vsレバンガ北海道(6勝17敗/東7位)
前節はSR渋谷と1勝1敗だった仙台。ビッグラインナップが機能した時間帯もあり、オフェンスの良いSR渋谷を70点に抑え込む仙台らしい勝利を見せた。仙台の勝ちパターンは、いかにディフェンシブな展開に持ち込めるか。今節もハードなディフェンスで北海道のシュート成功率を落としたい。オフェンス力で勝つ北海道とは真っ向勝負になるだけに分かりやすい構図となりそうだ。その北海道の前節は琉球に得点を70点以下に抑えられてしまい、自分たちのバスケができずに連敗。追い上げを見せる良い時間帯もあったが、40分間遂行できずに後半失速してしまった。ディフェンスが良い琉球にもアップテンポなバスケが通用していたので、今節もトランジションを意識したいところ。チーム全体の底上げのためにも日本人選手の得点にも期待したい。同地区の順位が近い対戦だけにお互い負けられない戦いとなる。
秋田ノーザンハピネッツ(10勝13敗/東5位)vs茨城ロボッツ(6勝17敗/東8位)
週末からホーム開催が続く秋田だが、今シーズンはホームで1勝8敗と苦戦している。前節の広島戦は両日惜しい展開ながら一歩及ばず連敗となった。さらに看板選手の田口成浩が長期離脱となるケガを負ってしまった。セカンドユニットの柱としてキャリアの中でも好成績を残していただけにショックは大きい。しかし、前節から待望のケレム・カンターが復帰。年内残り3試合は全てホーム開催のため、今節から気持ちを新たに仕切り直していきたいところだ。一方、前節は宇都宮を相手に1勝1敗だった茨城。第1戦は持ち味のトランジションと3ポイントシュートで宇都宮から初勝利を上げた。第2戦は宇都宮特有のスローペースに持ち込まれたものの、試合終了間際までどちらが勝ってもおかしくない好ゲームを見せたが惜敗した。大黒柱の平尾充庸の出場は不透明だが、福澤晃平の3ポイントシュートが好調なのは好材料。チーム全体で秋田のインサイドをしっかり守ることが鍵となるだろう。
宇都宮ブレックス(11勝12敗/東4位)vsアルバルク東京(18勝5敗/東2位)
なかなかリズムに乗り切れない宇都宮。前節は茨城に1勝して連敗を4で止めたものの、佐々宜央ヘッドコーチが体調不良と不安が残る。エース比江島慎の復帰も不透明な中、東地区上位のA東京との対戦となる。ただ、勝利した茨城との第2戦ではターンオーバーを誘発して、フィールドゴール成功率も低く抑える宇都宮らしいディフェンスも見られた。水曜ゲームながら立見券が発売されるほど注目の試合となる。満員のファンに勝利を届けたいところだ。一方、破竹の9連勝と絶好調のA東京。この9連勝中の平均失点はわずか66.4点とディフェンスが好調の要因となっている。最も多くて74失点と堅いディフェンス力で勝利を重ねている。エース田中大貴の欠場は続いているが、連勝中は安藤周人が平均13.3得点と活躍。インサイド陣の好調も手伝って、アウトサイドも効果的に機能している。お互いの堅いディフェンスで引き締まった展開の好ゲームを期待したい。
群馬クレインサンダーズ(13勝8敗/東3位)vs千葉ジェッツ(19勝4敗/東1位)
療養明けでチーム全体のコンディションが心配されたが、三遠相手に1勝1敗となった群馬。エースのトレイ・ジョーンズが欠場する中、マイケル・パーカーが持ち味のベテランらしいプレーでチームを引っ張ったが、第2戦は接戦をモノにできなかった。前節は群馬の生命線である2ポイントシュートの成功率に苦しんだので、今節は修正したいところ。千葉Jでのプレー経験があるパーカーやジョーンズ、アキ・チェンバースの活躍に期待したい。一方、千葉Jは川崎との地区首位対決を制して、連勝を5に伸ばして勢いに乗っている。ジョン・ムーニーは欠場となったが、ヴィック・ローとギャビン・エドワーズがインサイドを堅守。さらにクリストファー・スミスも両日20得点以上の活躍を見せた。また短い出場時間ながら、西村文男が復帰したのも好材料だ。攻守に渡り盤石の強さを見せているだけに良い流れで年末年始の三遠戦を迎えたい。インサイドやトランジションで流れを作りたい群馬とアウトサイドを生かしてリズムに乗りたい千葉Jの攻防に注目だ。
サンロッカーズ渋谷(11勝10敗/中3位)vs横浜ビー・コルセアーズ(13勝10敗/中2位)
前節は試合前日に伊佐勉ヘッドコーチの退団リリースがあり、混乱のまま試合を迎えた印象のあったSR渋谷。第1戦は仙台の鉄壁の前にオフェンスが滞る時間帯があり、70得点に抑えられて完敗となった。しかし、第2戦は持ち味のオフェンス力を発揮。第2クォーター以降は高確率で3ポイントシュートを成功させて連敗を4で止めた。目下の照準となる横浜BCとの直接対決のため、ホームでしっかりと勝利したい。一方、前節は大阪に連勝した横浜BC。首位の川崎が連敗したことにより、わずか1ゲーム差に迫り、上位に躍り出る機運が高まる。チャールズ・ジャクソンとデビン・オリバーが好調なことに加えて、前節から復帰したパトリック・アウダも第2戦では13得点と存在感を示した。オフェンス力のあるSR渋谷相手にチームディフェンスを機能させてフィールドゴール成功率をいかに抑えられるかが鍵となる。
川崎ブレイブサンダース(14勝9敗/中1位)vs信州ブレイブウォリアーズ(11勝12敗/中4位)
5連勝と勢いに乗っていた川崎だったが、前節は千葉Jに手痛い連敗。特に第1戦は第4クォーターに逆転を許しての敗戦となったことが悔やまれる。第2戦は得点した選手が4人だけだったため、今節はベンチポイントなど日本人選手の活躍にも期待したいところ。ここのところ多用しているゾーンディフェンスは3ポイントシュートのケアが不可欠。特に信州は3ポイントシュートを武器にしてくるため、その攻防に注目だ。一方、信州も川崎と状況が似ており、6連勝中からの前節は島根に連敗。信州といえばロースコアゲームのイメージを持つ人も多いと思うが、今シーズンはハイスコアゲームでも競り勝てる力を持っている。アンソニー・マクヘンリーの欠場の影響は少なからずあったが、熊谷航や岡田侑大が得点を量産。特に岡田は得点もアシストも両日チーム最多と非凡なプレーを見せた。とはいえディフェンスが信条であるチームではあるので、まずは川崎に自由にオフェンスさせないことが勝利の鍵となるだろう。
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