デローザン「僕は試合のどんな瞬間でも彼を探している」
現地11月23日、ブルズはバックスと対戦し、リードチェンジを10回も繰り返す接戦の末に118-113で勝利した。連勝を9で阻止した21日のセルティックス戦に続いてバックスにも勝利し、東カンファレンス上位2チームを相手に連勝を果たした。
第4クォーターはブルズがリードして迎えたが、このクォーターだけで17得点を固めたバックスのエース、ヤニス・アデトクンボの奮闘もあり、残り9分からは一進一退の戦いに。3点ビハインド(106-109)で迎えた残り1分15秒、ブルズはペイントアタックを繰り返してバックスディフェンスを収縮させると、アレックス・カルーソからパスを受けたコービー・ホワイトがコーナースリーを沈めて同点に。続くディフェンスではアデトクンボのドライブコースに入ったカルーソがオフェンスファウルを誘発しポゼッションを獲得。今度はデマー・デローザンがディフェンス2枚を引きつけてコーナーで待機していたホワイトにパス。するとホワイトは再び3ポイントシュートを沈めて残り45秒で112-109とリードした。さらに残り20秒でもデローザンがディフェンスを引き寄せて、トップからニコラ・ブーチェビッチが3ポイントシュートを沈め、残り1分半を12-4と圧倒したことで勝利をつかんだ。
この試合ではアデトクンボが36得点11リバウンド7アシスト、デローザンが36得点8アシスト4リバウンド2ブロックを挙げるなど、両チームの大黒柱がチームを牽引した。4連敗を喫した後に、セルティックス、バックスと上位陣に連勝を果たしたブルズのデローザンは「連敗したり、勝てたはずの試合で負けたりして、落ち込むこともあった。ただ、ここまで20試合(実際は18試合)ぐらいを終えて、すでに多くの経験をしたし、いろいろな感情を抱いた。この経験が役に立つこともある」と語った。
そして、デローザンは終盤に連続3ポイントシュートを決めたホワイトについて「あれがコービーだ」と称えた。「僕は彼をものすごく信頼している。彼が1本、2本、3本とシュートを外したとしても、『シュートを打ち続けろ』と、いつも話している。それに僕は試合のどんな瞬間でも彼を探している」
この試合では3ポイントシュート7本中4本を成功させたホワイトだが、直近の3試合では6本中1本成功、成功なし、4本中1本成功とシュートタッチは良くなかった。それでも、デローザンは「彼は常に準備を怠らない」と、日頃のホワイトのバスケットに対する姿勢を知っているからこその信頼を語った。「彼は今までもずっと準備を怠ることなくやってきた。どんなシュートも怖がらないし、ミスだってしない。僕は彼のそういうところを尊敬している」
指揮官のビリー・ドノバンは最終クォーター残り6分21秒にホワイトをベンチへ下げた。それでも、「ホワイトに私たちを助けてもらおうと思った。というのもデマーがガードされていたから、彼がボールを預けられる選手が必要だった」と、約3分半後にホワイトを再投入した理由を明かした。
そのホワイト本人は「チームメートが僕を信じてくれた。それに僕は勝利に貢献しようとしただけさ」と振り返り、こう仲間を称えた。「みんなが正しいプレーをして、僕を見つけてくれたんだ。最終的には僕が2本のショットを決めたけど、特別なことではないよ」