クリス・ポール

写真=Getty Images

カーメロへの思い「メロは自分の家族同然なんだ」

11月15日にホームで『天敵』ウォリアーズを107-86で下した試合後、ロケッツのクリス・ポールは、同日に実質的な退団が発表されたカーメロ・アンソニーについてコメントした。

10得点5リバウンド7アシスト3スティール2ブロックで勝利に貢献したポールは「このリーグでは、チームメートとして付き合う選手もいるけれど、メロは自分の家族同然なんだ。大事なのは、彼の幸せ」と語った。

サンダーからホークスにトレードされ、バイアウトを経てフリーエージェントになったカーメロの獲得をチームに進言した一人は、ポールだったとも言われている。親友関係にある2人が共闘し、打倒ウォリアーズを果たしてキャリア初優勝、というシナリオが完成していればドラマティックな結末を迎えられただろうが、カーメロが加わったロケッツは機能しなかった。皮肉にも、ロケッツはカーメロがチームを離れてからの4試合で、3連勝を含む3勝1敗と調子が上向き始め、勝率5割復帰を果たしている。

無論、開幕から不振に陥った全ての原因がカーメロにあったわけではない。しかし、ポール、そしてジェームズ・ハーデンとプレーすることにより、数年前から衰えが見られ始めたカーメロが再び活躍できるのではないか、という期待は現実のものとならなかった。

退団という結果に至ったことは、ポールにとって痛恨の極みのはず。だが、悲願である優勝に向けチームが軌道修正するためにも、そしてカーメロ本人がフィットする環境を見つけるためにも、両者が違う道を歩むことは避けられなかった。

次にコートで会う時は再び敵味方に分かれるが、ポールはカーメロの幸せを願っている。