今シーズンはまだ2試合出場のみだが、指揮官は想定の範囲内であると強調

クリッパーズの指揮官タロン・ルーが、欠場が続くカワイ・レナードの復帰時期について現時点では未定と明かした。右膝の前十字靭帯断裂の大怪我によって昨シーズン全休となったレナードは、開幕戦のレイカーズ戦で復帰を果たしたが、3試合目となる現地23日のサンズ戦に出場したのを最後に離脱している。今シーズンはここまで2試合出場、平均12.5得点、6.5リバウンドに留まっている。

現地6日のジャズ戦の前に行われた会見においてルーは「彼がいつ復帰するのか具体的な時期は設定していない」と語った。

「私たちはACL(膝前十字靭帯)から復帰が順調に進まないことを分かっている。シーズン開幕前にもこの点について話していた。最も大きなことは、彼がしっかりと回復していることだ。メディカルスタッフの指示に従い、賢明な対応をしていく」

このようにルーは、レナードが序盤戦でプレーできないことは想定の範囲内であると強調する。エースを欠くクリッパーズはここまで5勝5敗。開幕2連勝の後で4連敗を喫し、そこから3連勝とカムバックするもジャズには102-110と敗れ連勝ストップと波の激しい戦いぶりだ。

レナード不在でもクリッパーズは、ここまで1試合平均24.9得点、6.2リバウンド、4.8アシストを記録しているポール・ジョージを軸に調子を上げてきている。ここ数年故障に苦しめられ、過去3シーズンで40試合しか出場していない新加入のジョン・ウォールが、平均22.3分とプレータイムの制限はある中でも8試合に出場し、平均12.8得点、4.9アシストとまずまずのパフォーマンスを披露しているのも明るい材料だ。

ただ、開幕前にジョージが「自分はナンバー2でカワイがナンバー1」と語ったように、クリッパーズのエースはレナードだ。そして、プレーオフで勝ち進むには、長期離脱によるゲーム勘の欠如を払拭した万全のレナードを中心としたチームでなければ厳しいのは間違いない。また、レナードがただプレーできるだけでは不十分で、彼を軸とした戦い方を熟成させることも欠かせない。まだシーズン序盤とはいえエース復帰の見通しが立っていないのはクリッパーズにとって厳しい状況だ。