専修大_喜志永

チーム力で戦ったリーグ戦、「自分たちは誰でも得点できる力を持っている」

関東大学リーグ戦、専修大は序盤に11連勝と破竹の勢いで首位を走ったが、主力メンバーをケガで欠いたことで順位を落としてた。それでも、終盤に再び連勝を重ね、5年ぶりとなる2位という好成績で大会を終えた。チームを牽引したキャプテンの喜志永修斗は、「2位という結果に満足はしていないし、みんなこれで良いと思っていませんが、最後に連勝することができてチームとして良い形で終えることができました」と今大会を振り返った。

専修大は、リーグ3位となる平均72得点を記録したオフェンス力で勝ち星を積み重ねてきた。しかし、個人得点でトップ10入りを果たしたのは大黒柱のクベマ・ジョセフ・スティーブのみで、それがチーム全員が得点できることを示している。

「最初の方は(浅野)ケニーやスティーブに得点が偏っていました。でも、試合を重ねるごとに自分たちは誰でも得点できる力を持っていることを自信にしてプレーすることができ、大会終盤にはみんなが10点前後取れるようになりました」

また、専修大を率いた佐々木優一ヘッドコーチは「チーム全員が協力して、チーム力でリーグ戦を勝ち続けることができた」とチーム力を勝因に挙げたが、喜志永も同様にチームの成長を実感している。「大会期間中に負傷者が出てしまい苦しい期間もありましたが、代わりにベンチに入ったメンバーが、自分の役割に徹してくれていました。試合に出れば自分にできるプレーを探してくれましたし、プレー以外では声かけをずっとしてくれていました。チームが一つになってリーグ戦を戦うことができるようになったと思います」

専修大_喜志永

白鷗大の脅威となった3ポイントシュートを武器に、最後のインカレへ挑む

体幹の強さとどんな場面でもシュートを決め切る勝負強さが売りの喜志永は、今大会のパフォーマンスが評価され優秀選手賞に選ばれた。特に優勝した白鷗大との2戦目では、激しいディフェンスを受ける中、3ポイントシュートを4本沈めてチームを勝利へ導いている。

「白鷗大との2戦目は他の選手に比べてディフェンスが厳しくて、ピックを仕掛けるとダブルチームでボールを持たせてもらえない時間もありました。試合後に白鷗大の網野(友雄)ヘッドコーチに『トラップしすぎですよ』って話したら、『それほど対策した』と言われました。今回の大会を通して、そこまで言ってもらえるような選手になれたことは大きな成長だったのかなと思います」

春の関東大学選手権大会に続いて二冠達成とはならなかった。それでも、最後の5試合すべてに勝利し、有終の美を飾った専修大は1カ月後に迫るインカレをすでに見据えている。そして、大会前のケガの影響で過去3年間は出場機会がなかった喜志永だけに、インカレへ懸ける思いは人一倍強い。

「今年は最後の年ということもあって春から気合が入っていました。リーグ戦の序盤は調子が上がりませんでしたが、後半から先発として出場してやっと自分らしさを取り戻すことができています。インカレは、プロに向けてもそうですが、応援してもらっているファンの人たちに、自分はこういうプレーヤーなんだというところを見せていく大会にしたいです」

最初で最後となるインカレで自分らしさを見せつけることができるか。喜志永の文字通り最後の挑戦が始まる。