Bリーグ

前節の滋賀戦に続き今シーズン最少失点での勝利に

宇都宮ブレックスがホームに千葉ジェッツを迎えた水曜ナイトゲームはインテンシティやローテーションのスピードで上回り、得点力不足に悩む宇都宮を58点に封じた千葉Jが29点差の快勝を収めた。

先手を奪ったのはホームの宇都宮。アイザック・フォトゥが流れの中で良いポジションを取り、ペイントエリアで高確率で得点を重ねたことで開始3分半で7-0とリードした。しかし、その後はディフェンスを改善した千葉Jが主導権を握った。序盤はコミュニケーションミスも目立ちフリーでシュートを打たれるシーンが多々見られたが、積極的にダブルチームを仕掛けて起点を潰すと、素早いローテーションでズレを作らせずタフショットを打たせていった。

こうしてディフェンスからリズムをつかんだ千葉Jはハーフコートオフェンスが機能。そして、荒尾岳が宇都宮の屈強な外国籍選手と互角に渡り合ったことで、オフェンスに専念できたヴィック・ローが内外から得点を量産していく。このクォーターだけで11得点の荒稼ぎを見せたローの活躍に加え、終盤には大倉颯太がスティールに成功し、ジュリアン・マブンガからアンスポーツマン・ライク・ファウルを誘発するなど、攻守が噛み合った千葉Jが14-0のランで逆転し2桁のリードを奪った。

宇都宮は田臥勇太を投入し悪い流れを変えようとするが、千葉の堅いディフェンスを崩せずに点差が縮まらない。マブンガがタフショットを沈めて食らいつくが、そのマブンガが第2クォーター開始3分で個人3つ目のファウルを犯し、ベンチに下がることに。それでも、千葉Jの3ポイントシュートを9本中1本の成功に抑えるなど、信条とするディフェンスで耐えしのぎ、25-34で前半を終えた。

後半に入ると、再び千葉Jのディフェンスが目立つ展開に。1対1のバトルで負けず、時折見せるトラップで宇都宮のオフェンスを混乱させた。そして、大倉が自身のスティールからワンマン速攻を成功させ、富樫勇樹もボールプッシュからフィニッシュまで持ち込むなど、トランジションも機能した。第3クォーター終盤には、宇都宮がゾーンに変えたタイミングで富樫が3ポイントシュートを沈めるなど、しっかりと相手の作戦にアジャストした。リードを18点にまで広げて最終クォーターを迎えた千葉Jは、ファーストプレーで原修太が3点プレーとなるバスケット・カウントを成功させて出鼻をくじいた。

反撃したい宇都宮だったが、タイムアウトを使った直後に速攻を許し、さらには遠藤祐亮がオフェンスファウルをコールされた後にテクニカルファウルも犯すなど、すべてが空回り。最後まで流れがつかめず、最終スコア58-87で敗れた。