佐土原遼がチームを救う19得点の活躍
12月17日、『東アジアスーパーリーグ(EASL)』第3戦が行われ、琉球ゴールデンキングスがマカオ・ブラックベアーズをホームに迎えた。
琉球の先発は岸本隆一、松脇圭志、小野寺祥太、ヴィック・ロー、ジャック・クーリーの5人。しかし、琉球はローが開始1分38秒で交代すると、その後コートに戻れずいきなり大黒柱抜きでの戦いを強いられることに。ローの離脱によって浮足立った琉球は、ファウルがかさみ小野寺と佐土原遼が第1クォーターで2ファウルを犯してしまう。一方ブラックベアーズは2m30cmのサミュエル・デグアラが高さの利を生かし、ファウルドローから確実に加点。エースのダミアン・チョンクイが自らも得点しつつ巧みなゲームメークを披露し24-21とリードして第1クォーターを終えた。
第2クォーターに入ると、琉球が反撃を開始。平良彰吾や崎濱秀斗がディフェンスの強度を上げて守備のトーンをセットすると、オフェンスの流れも良くなり、開始1分強で8-0と走り逆転に成功した。それでも、その後は良いシュートを放てどフィニッシュが決まらず、イージーシュートを落としたことで失速。ディフェンスでもファウルのコールに悩まされ、縦に割られることが増えて41-43とビハインドを背負って前半を終えた。
後半に入っても琉球はピリッとせず追いかける展開に。それでもカークがデグアラをブロックしセカンドチャンスポイントを挙げれば、佐土原が約2分間で2本の3ポイントシュートを含む8連続得点を挙げるなど、4点をリードして最終クォーターを迎えた。
その後、この試合を落とすとファイナル6の道が閉ざされるブラックベアーズの反撃を受けリードチェンジを繰り返したが、琉球はクラッチタイムでそれぞれが持ち味を発揮した。残り1分半で2点差に迫られた琉球は、クーリーとカークがオフェンスリバウンドを獲得しポゼッションを死守すると、脇真大が焦る相手から冷静にファウルを誘発。時間を多く使い、フリースローを獲得したが、このフリースローを2本とも外してしまう。それでも、ここでカークが再びオフェンスリバウンドを奪うと、岸本が相手の心をへし折る3ポイントシュートを沈めた。こうして、終盤のパフォーマンスで上回った琉球が87-81で競り勝った。
19得点(チームハイ)を挙げた佐土原は、「1本目が入った時からシュートタッチはすごく良いと思っていたので、そこは継続して打っていこうと思っていました」と言い、チームとして確率が上がらない中で5本中3本の3ポイントシュートを決めた。また、最終クォーターには逆転の長距離砲を沈め、速攻を受けた場面でオフェンスファウルを誘発するなど、ここぞの活躍が光ったが自然体が勝利のカギと語った。
「得点を取ることよりも、ディフェンスとリバウンドを常に意識しています。自分がコントロールできるところを100%やろうとずっと思っていますし、ディフェンスとリバウンドは自分たちのモットーでもあるので、そこを継続して出すことが必要だと思っています」
今回の勝利で戦績を2勝1敗とした琉球はメラルコ・ボルツ(3勝2敗)を抜きグループBの2位に浮上。次戦は1月21日に、再びブラックベアーズと対戦する。
