「彼は勝つためにプレーし、限界まで自分を追い込む」
バックスのヤニス・アデトクンボは今シーズンでNBAキャリア10シーズン目を迎えた。アデトクンボは2度のシーズンMVP受賞、6度のオールNBA選出、最優秀守備選手賞も1度受賞し、2020-21シーズンにはチームをNBAチャンピオンに導き、ファイナルMVPを受賞するなど、これまでの9シーズンで数々のタイトルを獲得し、リーグを代表する選手の一人になった。
もちろん、彼自身の才能や努力があってこそだが、そこには精神力の強さも大きくかかわってくる。『The Athletic』のインタビューでアデトクンボは自身のバスケットボールに対する姿勢を説明する際に「彼の名を軽んじるようなことは決して言わない」と前置きした上で、影響を受けた人物としてコービー・ブライアントの名前を挙げた。
「偉大なコービーの名前を軽んじるようなことは決して言わないし、彼のことを話すのは好きではないんだ。もちろん、彼は称えられるべき選手であって、僕たちは決して彼を忘れてはいけない。でも、この会話の注目を集めるために、彼の名前を出すのは好きじゃない。僕は彼の近くにいたわけではないし、これといった付き合いがあったわけでもないからね。でも、これだけは言える。考え方の部分では、僕たちはとても似ていると思う」
「僕は彼ほどの才能はないかもしれない。でも、僕たちはNBAに足を踏み入れた日から引退するまで一生懸命にプレーし続けた男について話してきた。彼は勝つためにプレーし、限界まで自分を追い込む。コート上ではキラーメンタリティを持っている。僕にはそういう部分が備わっていると思う」
昨シーズンはNBA連覇を達成することはできなかったが、プレーオフでは12試合に出場して平均31.7得点、14.2リバウンド、6.8アシストをマーク。中でもセルティックスとのGAME7までもつれたカンファレンスセミファイナルでは、合計で237得点103リバウンド50アシストを挙げ、プレーオフシリーズで200得点100リバウンド50アシスト以上を記録したNBA史上初の選手となった。
そして、今シーズンはまだ開幕したばかりだが現地22日のロケッツ戦では、44得点12リバウンド3アシストと開幕2戦目にして早速モンスター級のパフォーマンスを見せ、125-105で勝利の立役者となっている。
数々のタイトルを獲得してきたアデトクンボだが、まだ27歳と若い。それだけに、心身ともに進化し続ける彼が今シーズンはどんなプレーで人々を魅了してくれるのか注目だ。