先日、東京都内で『エア ジョーダン』(AJ)シリーズの最新作である、初のファストフィットテクノロジーが搭載されたエア ジョーダン 33(以降AJ33)の関係者向けイベントが開催され、そこにライジングゼファーフクオカの津山尚大が特別ゲストとして登場した。母校の福岡大附属大濠はジョーダン ブランドのサポートを受けており、さらに琉球ゴールデンキングスの一員として出場した2016年9月22日の歴史的なBリーグ最初の試合にもエア ジョーダン 31(以降AJ31)を履くなど、同ブランドとつながりの深い津山に話を聞いた。
「今までやってこなかったことに挑戦したい」
──津山選手とジョーダン ブランドの関わりについて教えてください
福岡大附属大濠でジョーダン ブランドにお世話になっていたことから、エア ジョーダンも気になる存在でした。そしてBリーグの開幕戦という歴史的な試合の前、今までやってこなかったことに挑戦したいという思いもあって、AJ31でプレーすることにしました。
──AJ31がフィットしたのはどういった部分ですか?
僕の足は横に大きく、ワイドなAJ31がフィットしました。ソールが滑りにくいのも特徴です。新作のAJ33はグリップ感、フィット感が自分に合っています。今はポイントガードをやらせてもらっていますが、そこでの前後、左右への様々な動きに対応できるシューズです。AJシリーズは毎年、斬新なデザインのものが出て、カラーも人気があると思います。このAJ33はファストフィットテクノロジーでフィット感を自由に調整できるなど機能性が高くて、これからの試合で履いていけそうだなと感じました。
──それではBリーグでのプレーについて教えてください。今シーズンから加入した福岡は開幕から連敗が続いています。津山選手のキャリアの中でここまで負けが集中することは今までなかったと思います。
正直、本当に苦しいです。ただ、その中で昨シーズンと違うのは、プレータイムを多くもらえていること。海外でプレーする夢に向けて、今シーズンは自分の望んだポイントガードをやらせてもらえているので、モチベーションを保ち、前向きな姿勢でいられます。
──ポイントガードといっても様々なタイプがありますが、その中で目指すスタイルは?
「とにかく点を取ってくれ」とコーチからは言われています。日本人選手の得点はチームが勝つために必要なところです。最初は経験がなかった分、迷っていたところもあって得点が取れない試合が続きましたが、5試合目の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦から吹っ切れて、ポイントガードでも点を取りにいくと自分を見つめ直しました。そこからは安定して2桁得点を挙げられています。
司令塔として経験不足な部分はありますが、チームには山下(泰弘)さん、石谷(聡)さんとコントロールがうまいガードがいます。思い切って自分らしさを出していって、2人とは違うようなポイントガードになりたいと思っています。ディフェンスでは激しさを継続して、どんな相手にもプレッシャーをかけていきたいです。
古巣対決に向け「この人たちを超えたい」
──コンスタントに試合に出ているからこそ感じられるものはありますか?
ポイントガードとしてのスキルや、得点の取り方だけでなく、いかにチームが苦しい時に声を出して盛り上げていけるのか。その部分は本当に重要だと感じています。琉球時代に試合に出られなくて苦しかった時、ベンチから声を出していたことを、今はコート上で出していけたらなと思います。
──試合終盤を任される、昨シーズンにはなかった状況を経験できる充実感はありますか?
ポイントガードとしての経験の差が出て勝てなかったなど悔しい気持ちがあります。ただ、緊迫した場面でプレーできる楽しさもあり、あのプレッシャーのかかる状態でプレーするからこそ、見えてくる課題もあります。そこをプラスに捉えていきたいです。
──11月7日には、地元の沖縄で古巣の琉球と対戦します。やはり意識するものはありますか。
あります。毎回、キングスの試合はチェックしています。最初の秋田戦から全部見ていて、僕なりにしっかり研究して戦うイメージを作っています。個人的にはリーグでもトップのポイントガードが4人いるチームとやれることも楽しみです。憧れていた(並里)成さん、キングスでずっと背中を追いかけていた岸本(隆一)さん、三河戦でやられていた橋本さん、去年お世話になった石崎さんと、この人たちを超えたいとまず気持ちで負けずにどんどんアタックしていきたいなと思います。
「僕が一番ハードワークして引っ張る」
──ここまで、開幕して1カ月はどんな期間でしたか。
新しいポジションをやり始めて悩むことはありますし、新しい環境に慣れるためにやることがある中で余裕もなく、あっという間だったと言うのが正直な気持ちです。
──これから福岡がステップアップしていくために、どんなプレーを見せたいですか?
日本人選手の得点を増やすために、どういう行動をしたらいいのかはポイントガードの見せどころだと思います。また、流れ変えるためにもディフェンスは最低限40分間激しくやらないと勝てない。そこはもう練習から常にチームメートに声をかけて、僕が一番ハードワークして引っ張っていきたいです。
──最後に、ジョーダン ブランドを代表する一人として見られていることへの醍醐味はありますか。
そうですね。そこに恥じないようにBリーグでしっかりやっていく。そして、サポートしていただくことに感謝の気持ちを持ち続けています。高校でジョーダン ブランドといえば大濠なので、日本人のプロ選手でジョーダン ブランドといえば津山とイメージしてもらえるように頑張っていきます。
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