JR・スミス

「自分自身に挑戦しようという気持ちにさせてくれた」

JR・スミスはNBAで16シーズンのキャリアを誇るベテランで、2016年にキャバリアーズ、2020年にレイカーズでNBA優勝を経験している。しかし、その後はどのチームからもオファーがなく、ノースカロライナA&T大へ進学するとともにゴルフへと転向した。

その彼が『Complex Sports』に対し、人生の転機について語っている。彼がNBAから離れることになった大きな要因が、2018年のNBAファイナル初戦で起きた『世紀の凡ミス』だ。同点で迎えた残り4.7秒でオフェンスリバウンドを拾った彼は、何を勘違いしたのか攻めるのではなく後ろに下がって時間を浪費。試合を決めるチャンスを無駄にして、延長戦でウォリアーズに大事な初戦を取られ、そのまま完敗を喫した。

あのミスのインパクトはあまりにも大きく、JR・スミスには素晴らしいキャリアがあるにもかかわらず、それだけが世間では記憶されるようになった。それで彼は正当な評価を受けられず、オファーもなくなった。「100%そうだと思う」とJR・スミスは言う。

そんな彼がバスケットボール以外の道を歩み始めるようになったのは、ベテランになってプレースタイルを変え、シューターになった共通点を持つレイ・アレンの影響だ。JR・スミスは「レイの言葉がモチベーションになった。僕の心を動かし、自分自身に挑戦しようという気持ちにさせてくれた」と語る。

引退後のアレンはオンラインを活用して勉強に励んでおり、JR・スミスにも同じことをするよう勧めた。「同じチームでプレーしたわけでもないのに、1日か2日一緒にいただけで僕の考え方、価値観を変えてくれた。それは彼が本当に僕の立場になって考えてくれたからだ。バスケのことでも他のことでも、僕が何かに取り組み、成し遂げるのを見たいという気持ちが伝わってきた」

今のJR・スミスは競技のためだけに大学に通っているわけではない。ゴルフで結果を残すだけでなく、学業でも好成績を収めている。「NBAにもう一度チャレンジし直すぐらいの気持ちでやっているよ。授業で初めてAを取った時には、相手の上からダンクを決めたり、ゲームウィナーのシュートを決めたような気分だった」

世間では『世紀の凡ミス』が永遠に語り継がれるだろうが、学生アスリートとして新たな挑戦に取り組んでいるJR・スミスにとってはもう過去のことだ。