富永がゲームハイの17得点、河村はゲームハイの8アシストを記録
7月3日、バスケットボール男子日本代表は、ワールドカップ予選Window3でチャイニーズ・タイペイと対戦し、89-49で勝利した。
日本の先発は、藤井祐眞、西田優大、佐藤卓磨、張本天傑、ルーク・エヴァンスの5人。日本は立ち上がりでパスミスなどイージーなターンオーバーが続いたが、エヴァンスや佐藤が攻守にリバウンドに飛び込み、嫌な流れを断ち切る。しかし、チーム全員で積極的に放った3ポイントシュートがことごとくリングに嫌われ、追いかける展開に。
それでも、ベンチから出場したテーブス海がボールプッシュして富永啓生との合わせを決めるなど、ベンチメンバーが奮起し、残り4分を切って12-11と逆転する。さらに井上宗一郎が代表初得点となる3ポイントシュートを決めると、富永も続き日本がリードを広げた。富永は6分3秒の出場で3ポイントシュート2本成功を含む12得点を記録。得点だけでなく、積極的なペイントアタックで相手のディフェンスを収縮させるなど、シックスマンとしての役割を果たしてチームを牽引した。
25-14で迎えた第2クォーター、フル代表デビューとなった河村勇輝が持ち味のスピードを生かして存在感を発揮する。ロングパスをスティールしては速攻を演出し、ディフェンスでもフロントコートまでボールを運ばせずに、佐藤の3ポイントシュートをお膳立したりと試合にインパクトを与えた。また、第1クォーターは外でボールを回していることが多かったが、河村のペイントアタックによりズレが生まれ、日本は内外から得点できるように。オフェンスの好調がディフェンスにも繋がり、日本はハードな守備から全員がリバウンドに飛び込むことで走るバスケットを展開し、42-27で前半を終えた。
後半に入ると、日本はディフェンスのギアを上げる。コミュニケーションを取って相手にズレを作らせず、簡単にシュートチャンスを与えない。インサイドでもエヴァンスが身体を張ってトラベリングを誘発したが、チャイニーズ・タイペイもディフェンスの強度を上げたため、重い展開の時間が続いた。それでも、井上や須田侑太郎の3ポイントシュートでしっかりと2桁リードを保った。最終クォーターに入っても日本はタイムシェアを行いながら主導権を握り、すべてのクォーターで上回っての快勝となった。
日本は富永が3ポイントシュート2本成功を含むゲームハイの17得点を記録し、井上が3ポイントシュート6本中3本成功を含む14得点6リバウンド2ブロック、エヴァンスが13得点5リバウンドで続いた。フル代表デビューとなった河村は得点こそなかったが、14分3秒の出場でゲームハイの8アシストと5スティールを記録して存在感を発揮した。
Window3開幕前に、指揮官のトム・ホーバスは3ポイントシュート成功率40%台に乗せたいと語っていた。5アウトで攻める日本はチームで43本の3ポイントシュートを放ったが、決まったのは12本のみで成功率は27.9%と、その目標には届かなかった。さらに精度を高め、理想のスタイルを体現してほしい。