デイミアン・リラード

写真=Getty Images

「もう十分過ぎるくらい実力を証明してきた」

毎年NBAシーズン開幕時期になると、トレイルブレイザーズのデイミアン・リラードは、チームへの低い評価に怒りを表す。激戦区である西カンファレンスにおいて、5年連続プレーオフ進出という実績を残しているにもかかわらず、今年もブレイザーズがプレーオフを逃すという予想が多いからだ。レイカーズとの開幕戦前日、リラードは、メディアに自論を展開。ブレイザーズの気持ちの強さ、ここ5年の実績が偶然でないことをアピールした。

「西の10位から6位までの争いは、いつだって僅差。1ゲームか2ゲーム差が順位を分ける戦いなんだ。昨シーズンは3位でレギュラーシーズンを終えられたけれど、9位との差は3ゲームしかなかった。それは今シーズンも変わらない」

リラードは続ける。「それだけ僅差の争いになると、大事なのはメンタリティ、勝ちたいという気持ちなんだ。ここ数年の成績は偶然なんかじゃない。毎シーズン競争はタイトになるし、厳しくなっている。その競争を勝ち抜けているのはマグレなんかじゃない。競争に勝てている理由は、自分たちの気持ちが強いからだ。中には競争から脱落するチームもある。でも俺たちは、いつだって競争に勝ってきたチームの一つじゃないか」

「だからといって、プレーオフ進出が約束されているわけではないよ。でもね、もう十分過ぎるくらい実力を証明してきたと思う。それなのに、どうして『トレイルブレイザーズは取って代わられる』と言われるのか分からない」

今シーズンの西は、王者ウォリアーズ、対抗馬ロケッツ、上位候補のサンダー、ジャズ、ナゲッツに加えて、レブロン・ジェームズが加わったレイカーズ、強豪スパーズ、ペリカンズ、マーベリックス、そしてブレイザーズらの争いになるだろう。戦力だけを見れば、選手層が厚いとは言えないブレイザーズへの評価が低くなってしまうのだが、リラードの主張通り、毎シーズン下馬評を覆してきた実力は本物だ。

リラード、それからブレイザーズは、今シーズンも低評価をモチベーションに代えて、ライバルたちとの争いに挑む。