最終クォーターを5-26とされ敗北
レギュラーシーズンを最高勝率で終えた琉球ゴールデンキングスは、秋田ノーザンハピネッツと島根スサノオマジックを下して、クラブ初となるチャンピオンシップファイナルにたどり着いた。
ファイナルの対戦相手となった宇都宮ブレックスは、ワイルドカードからの出場とはいえ、昨シーズンに続いてのファイナリストだ。ともにファイナルまで無敗で勝ち上がり、ハードなディフェンスを軸とするチームとあって激戦が予想されたが、最終クォーターで失速した琉球が61-80でシリーズ初戦を落とした。
実際に第3クォーター終盤までは拮抗し、56-54とわずかに琉球がリードして最終クォーターを迎えた。しかし、琉球の桶谷大ヘッドコーチが「ローテーションの関係で3ビッグを使わないといけなかった」と明かしたように、琉球はポイントガードの並里成がコンディション不良のためこの試合を欠場した影響も響いた(宇都宮もシューターの喜多川修平が欠場)。
並里を欠き、司令塔の岸本隆一と今村佳太のプレータイムが増えてしまうため、帰化の小寺ハミルトンゲイリーと外国籍選手2名を同時起用するオン3を使ったが、宇都宮の2-3ゾーンディフェンスを崩せずに3ビッグの強みを生かせずに終わった。桶谷ヘッドコーチは「3ビッグを使った時に、宇都宮がしてきたゾーンディフェンスに対して、ボールを保持してしまってターンオーバーになってしまいました」と振り返る。
3ビッグが機能しないなら、本来であればすぐにメンバーを変えて他の策を講じれば良い。しかし、「岸本や今村のプレータイムが伸びると厳しいのがあって、良くなくても3ビッグを使わないといけなかった」と桶谷コーチが言うように、 この大舞台での並里不在の影響は大きかった。
そして、5-26と勝負を分けた最終クォーターについては、こう振り返った。「第3クォーターの最後2ポゼッションぐらいからポジションを取られてしまい、セカンドチャンスに繋がれて流れを持ってくることができませんでした。それで第4クォーターは自分たちのボールムーブがない中で、相手に走られてしまい一気に点差が開いてしまいました」
いつもなら苦しい場面で並里がボールプッシュして試合の流れを変えてくれる場面もあった。それでも、桶谷コーチは「こういうシチュエーションはシーズン中に何回もあって、ピンチの時こそみんながステップアップしてチームで勝ちを繋いできました」と、この試合だけに触れるのではなく、今までチームが築き上げてきた経験に自信を持っている。
第1戦では第3クォーターまでは琉球のバスケットを展開することができた。また、課題も明確になっただけに、いかにそれらを修正して第2戦に挑むことができるか。琉球の戦いに注目だ。
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