第3クォーター終盤から島根が試合を支配
1勝1敗で迎えた島根スサノオマジックとアルバルク東京のクォーターファイナル第3戦は序盤から主導権の奪い合いとなった。
ゾーンとマンツーのチェンジングディフェンスが機能し、シュートタッチが好調な安藤誓哉が連続で3ポイントシュートを沈めた島根が先手を取る。安藤は3本の3ポイントシュートをすべて沈めいきなり11得点を挙げてチームを牽引。球際の勝負も勝ち、フィフティ・フィフティのボールのほとんどをマイボールにした島根が開始4分半で15-2とロケットスタートを切った。
しかし、A東京は安藤周人のブロックショットから小酒部泰暉の速攻に繋げ、セバスチャン・サイズがブロックショット後に自ら3ポイントシュートを決めるなど、インテンシティを高めたディフェンスからリズムを取り戻して反撃を開始した。
序盤はピック&ロールから好き勝手やられていたが、ジョーダン・テイラーを筆頭にプレッシャーを強め、安藤から2本のターンオーバーを誘発した。また、吉井裕鷹が内外から得点し、18-20まで点差を縮めて第1クォーターを終えた。
その後は島根がペリン・ビュフォード、A東京がジョーダン・テイラーと、得点力とアシスト力を兼ね備える2人がクリエイトし合いリードチェンジを繰り返す展開となったが、ペイントでの得点で上回った島根が4点をリードして後半を迎えた。
後半に入ってもインテンシティの高い守り合いが続く。ボールマンへのプレッシャーが強いため、スクリーナーを呼んでもマークマンを剥がせず、互いにムービングスクリーンをコールされるシーンが増えた。そして、サイズが開始3分で3ファウルとなり、ニカ・ウィリアムスが開始4分で4ファウル、リード・トラビスもすでに3つと、互いにファウルトラブルになりかけたが、それでも強度は落ちなかった。
A東京はアレックス・カークがピック&ロールからミドルシュートを高確率で沈め、島根は安藤とケイが一瞬の隙を突いて3ポイントシュートを成功させる。リードチェンジを繰り返す拮抗した展開が続いたが、トラビスがこの状況を一気に変える。スクリーナーとなったトラビスはビュフォードにスクリーンをかけてから外に開き、トップから3ポイントシュートを決める。そして、このピック&ポップを連続で選択し、トラビスが3本連続で3ポイントシュートを成功させ、残り1分15秒から9-0と走り、64-55で最終クォーターへ突入した。
これで勢いに乗った島根はトラビスがA東京の裏をかき、今度はドライブから得点し、さらにビュフォードもスコアと、開始2分で一気に16点のリードを奪った。残り6分半にトラビスが4ファウルとなってベンチに下がるも、ニック・ケイがその穴を埋めたことで攻守ともにレベルが落ちなかった。
一方、反撃のきっかけを作りたいA東京だったが、リング付近のシュートがことごとく嫌われたことで点数が伸び悩んだ。そして残り2分12秒、白濱僚祐の3ポイントシュートが決まり18点差がついたところで勝負アリ。最終スコア80-62で島根がセミファイナル進出を決めた。
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