アイザイア・ジョー

アイザイア・スチュワートはグリズリーズに放出

ピストンズは60勝を挙げてカンファレンスセミファイナル進出と飛躍のシーズンを送ったが、若いチームはまだまだ発展途上で、フロントは積極補強に動いている。

まずはアイザイア・スチュワートを2巡目指名権3つとのトレードでグリズリーズに放出。ベンチからの出場ながらリムプロテクターとして強みを見せ、10.0得点、5.0リバウンドを記録したビッグマンを手放したが、ここで生まれた1500万ドル(約23億円)のトレード例外条項を利用してサンダーからアイザイア・ジョーを獲得した。

ジョーは2020年の2巡目49位でセブンティシクサーズに指名されるも、ルーキーイヤーからの2シーズンでは出場機会に恵まれず、2022年オフに解雇された。それでも4年4800万ドル(約72億円)のオファーを受けてサンダーに加わると、コートに立つ5人全員が3ポイントシュートを打てる、ポジションレスかつスピーディーなバスケにジョーのスキルセットがハマった。

彼が加入した2022-23シーズンこそサンダーはプレーイン止まりだったが、そこからリーグ屈指の強豪へとステップアップし、昨年には優勝を勝ち取った。サンダーで過ごした4シーズンすべてでジョーの3ポイントシュート成功率は40%を超え、チームオフェンスで作り出すチャンスを高確率で決めるシューターとして機能した。

しかし、今シーズンのプレーオフではジャレッド・マケインのブレイクに追いやられる形で出場時間が半減。若いサンダーもこれからはサラリーキャップの縛りの中で、どう戦力をキープするかが問われ、『超』が付く優秀なシューターであってもロールプレーヤーの域を出ないジョーは放出候補となった。同じくアーロン・ウィギンズもホークスへと放出されている。今後もサンダーでは有能なロールプレーヤーを放出し、ルーキー契約の若手に置き換える『世代交代』が推し進められるだろう。

そのジョーを獲得したピストンズの狙いはシンプルだ。ハードワークに裏打ちされたディフェンスと、ケイド・カニングハムのクラッチ力で結果を残したが、チームの3ポイントシュート成功率35.6%はリーグ17位。ダンカン・ロビンソンしか信頼できるシューターがいない状況で、プレーオフでもこの弱点は解消されないままだった。カニングハムを中心にしたバスケを変えずにシュート力不足を解消するのに、ピュアシューターのジョーは格好の補強となる。

スチュワートのリムプロテクト力がなくなるのは痛いが、プレーオフで手堅い活躍を見せたポール・リードが、ジェイレン・デューレンに続くセンターの2番手という役割を引き継ぐ。

サンダーはサラリーキャップを管理しつつ世代交代を進め、ピストンズは3ポイントシュートという明確な弱点を改善した。両チームにとって理に適ったトレードとなった。