中山「日本人選手がどれだけファイトできるか」
5月13日の琉球ゴールデンキングスvs秋田ノーザンハピネッツを皮切りにいよいよBリーグチャンピオンシップが始まる。
リーグ最高勝率でレギュラーシーズンを終え、全体1位でチャンピオンシップに進んだ琉球の岸本隆一は「長いレギュラーシーズンが終わり、ようやくスタートラインに立って、自分たちの目標とする場所に挑戦できる状態になったような気持ちです。優勝するために毎日を積み重ねてきたので、チームとして戦っていきたい」と語り、待ちわびた舞台が近づいたことに興奮している。
一方、秋田はレギュラーシーズン最終戦に勝利し、逆転でチャンピオンシップ進出を決めた。中山拓哉は「崖っぷちの状況からチャンピオンシップに出場することができてうれしいです」と語り、「クラブにとっても初めての出場ですし、失うものは何もないので全力でチャレンジしていきたいです」と意気込んだ。
レギュラーシーズンでは両者の対戦はなく、このクォーターファイナルが初顔合わせとなる。そのため、岸本は「勝つイメージは具体的にない」と言いつつも、「自分たちの力を出し切った先に、結果として勝利を収めることができればいい」と、自然体を強調。中山は強豪チームとの対戦が秋田の成長に繋がると信じ、謙虚な姿勢を崩さずにこう語った。「西地区1位で最高勝率の琉球さんと戦えることは秋田にとっても良いチャレンジだと思います。チームが一つになって、全力で自分たちの持っているモノを出していきたいです」
琉球は5シーズン連続で西地区優勝を達成したように、西の横綱としての地位を確立している。特に今シーズンは一度も連敗することなく、圧倒的な強さででレギュラーシーズンを終えた。岸本は選手一人ひとりの遂行力がこの結果に繋がったと分析している。「どういう状況でも、それぞれが自分の役割を全うするということが、例年以上に強かったと思います。キャプテン(田代直希)を初めケガが多くて、前日まで準備してきたものが当日になって変わるというシチュエーションが何度もありましたが、その度に自分の役割を変えるのではなく、それぞれが持つ役割をより激しく全うしていこうという気持ちが強かったです。それが結果として伴い、自信を深めていきながら戦ってこれたと思います」
そんな難攻不落の琉球に対し、中山はハードなディフェンスと3ポイントシュートで攻略のきっかけをつかみ、泥臭い部分で勝機を見い出したいと言う。「琉球さんはオフェンスもディフェンスもリーグトップクラスです。僕たちがやるべきことはディフェンスで、そこから良い流れを作り、良いシュートに繋げていきたい。今シーズンは3ポイントシュートも一つの武器になっているので、そのディフェンスからの3ポイントシュートなどを出せればチャンスはあると思っています。外国籍選手が2人しかいないので難しいゲームになってくると思いますが、そこで日本人選手がどれだけファイトできるか。ディフェンスやリバウンドだったり、フィフティフィフティのボール、そこに対してチーム全員で負けない気持ちを持ってプレーしたい」
岸本も「秋田さんはディフェンスが激しくて、オフェンスでは3ポイントシュートがキーになってくる」と語り、秋田の持ち味を理解している。その上でインサイドの攻防を重要視している。「戦いづらい相手だと思っています。僕たちが大切になってくることはリバウンド。リバウンドを1回で取り切って、自分たちの良い攻撃に繋げていきたいです」
そして、岸本は頂点に向けて万全な状態で臨めていると締めた。「西地区1位が決まった時点でいかにチャンピオンシップを戦っていくかということに焦点を絞ってやってきました。チャンピオンシップに向けて良いメンタリティを持てている状況です」
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