ドック・リバース

「ライバル関係があること自体は私は好きだ」

現地3月10日(日本時間3月11日)に、フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターでセブンティシクサーズとネッツが対戦する。

ベン・シモンズとジェームズ・ハーデンを含む大型トレードをして以降、初めての対戦となり、シモンズは出場しないがチームには帯同するとの情報もあるだけに注目の一戦となっている。

そのため、この試合のチケット価格は跳ね上がり、コートサイドのチケットは最高1万ドル(約110万円)で売られていると『CBC Philly』は報じている。また、ウェルズ・ファーゴ・センターの関係者は『Eyewitness News』に対し「木曜日の試合はこの10年間で最も需要があるチケットになっている。一番安い立ち見席のチケットでも125ドル(約1万5000円)になっていた」と語った。

注目の一戦を前に、シクサーズの指揮官ドック・リバースは9日の練習終了後、「私はこのライバル関係が始まった経緯は好きじゃない」と冗談めかして言うと、「それについてはパスするけど、ライバル関係があること自体は私は好きだ」と続けた。

「同じカンファレンスにいるチームがお互いに対戦したいと思ったり、追いかけたりするのが好きなんだ。それは良いことだと思う。リーグは今、とても良い状態にある。東カンファレンスを見れば、5、6チームが優勝する可能性を持っているわけだし、西カンファレンスも同様だ。競争は良いもので、私たちが望んでいるものだ。私たちは競争、そしてハードなゲームを求めている。今のリーグにはそれがあると思う」

ハーデンが加入して以降のシクサーズは6戦5勝(ハーデンが出場した試合は5戦全勝)と好調で、早くもジョエル・エンビードとのデュオは他チームを脅かす存在となっている。

それでも、リバースは「ケビン・デュラントとカイリー(アービング)はエリートだ。彼らにボールが渡ってしまうと、ガードするのが本当に難しい」と言い、まだ5試合ではその強さが本物かを測ることができないと続けた。「ウチにもエリートがいるが、どちらのチームもまだ模索中なところがある。お互いにこの1年はトレードがあったからね。だから、5試合を終えただけで、評価するのは難しい。ただ、彼らと対戦できるのは良いことだから、少しずつ学んでいきたい」

一方、熱狂的なファンが多いことで知られているフィラデルフィアに出向くネッツのゴラン・ドラギッチは「おそらく楽しいものにはならないだろうね」とシクサーズ戦について語った。ドラギッチはカイル・ラウリーとのサイン&トレードで今シーズンはラプターズに加入し5試合に出場したが『個人的な理由』でチームから離脱。その後、スパーズへのトレードを経て、2月末にネッツに加入した。

ドラギッチは言う。「僕にとってはトロントと同じだけど、それが現実なんだ。ただ、僕たちはみんなプロのアスリートだ。結局のところ、それはただのブーインングだし、僕たちはコートに立って、パフォーマンスをして、最善を尽くすだけさ。物を投げられるとか、そういう深刻なものでなければ、僕は気にしないよ」