クリスタプス・ポルジンギス

指揮官も「こんなにいろいろなことができる選手は本当に稀だ」

先月のトレードで2巡目指名権とともにマーベリックスからウィザーズへトレードされたクリスタプス・ポルジンギスが、現地3月6日のペイサーズ戦で新天地デビューを果たした。

NBAキャリア6年目のポルジンギスは、2015年のドラフト1巡目4位でニックスから指名された際、ほとんど知名度がなかったことでファンのブーイングを浴びたが、1年目から主力として活躍した。221cmのサイズがありながらボール扱いは巧みで、3ポイントシュートを打つことができ、オールラウンドな能力を持つスター候補として華々しいデビューを飾った。しかし、アウトサイドシュートを打てるビッグマンはあっという間に増えて独自性は薄れ、相次ぐケガに悩まされるようになり、今シーズンもマブスでは55試合中34試合にしか出場できず、トレードされることとなった。

実力はありながらも、ケガが多い選手というレッテルを貼られたポルジンギス。それでも、ウィザーズでのデビュー戦では1月29日以来の実戦となるも、プレータイム21分で3ポイントシュート4本中3本成功を含むチームハイの25得点を挙げて、133-123での勝利に貢献した。

ウィザーズデビュー戦を勝利で飾ったポルジンギスは試合後、「チームへのアジャストもすごくスムーズにできている。初日からみんなが迎え入れてくれて、ここはすごく心地よく感じるよ」と語り、新たな仲間たちへの感謝を続けた。

「チームメートとはほとんど一緒に練習しないまま今日の試合に挑んだけど、僕がすぐに馴染めたのもすべてチームメートのおかげだよ。周りが僕のプレースタイルに合わせてくれて、長所を引き出してくれた」

ポルジンギスがこう語れば、カイル・クーズマも「彼はすごい選手だ」とポルジンギスを褒め称えた。「彼はすごく万能で、外からのシュートも打てるし、相手がクローズアウトに来たらドライブで抜くこともできる。ポストでも脅威だし、とにかく今日は彼の判断力が抜群だったよ」

ヘッドコーチのウェス・アンセルドJr.も「出場時間を短く区切る必要があったけど、彼はリズム良くプレーできていたね」と言い、ポルジンギスを「特別な選手だ」と称えた。「彼みたいな選手はそういない。すごく多才なんだ。221cmもサイズがあるのに、あれだけのドライブができて、ポストも上手い。それでいて、ピック&ポップして外からも打てる。こんなにいろいろなことができる選手は本当に稀だ」

わずか1試合でその実力を発揮し、チームメートを魅了したポルジンギス。今度こそ、ケガなくシーズンを過ごし、自身が持つ力を発揮してウィザーズに欠かせない選手になることを期待したい。