ジョーンズを起点としたオフェンスを最後まで止められず
2月13日、バスケットボール女子日本代表がボスニア・ヘルツェゴビナと対戦した。
先発はカナダ戦と変わらず宮崎早織、林咲希、赤穂ひまわり、馬瓜ステファニー、渡嘉敷来夢の5人。宮崎のキックアウトから林の3ポイントシュート成功と最高のスタートを切るも、前線から当たるディフェンスをギリギリのところでかわされ、そこから3ポイントシュートを許すなど波に乗れない。また、WNBAでMVPを受賞した要注意人物のジョンクェル・ジョーンズに対しダブルチームを仕掛けるも、彼女のパスアウトからローテションが間に合わずに3ポイントシュートを連続で許してしまう。
それでも日本は3ポイントシュートをなかなか打たせてもらえなかったカナダ戦と違い、しっかりとスクリーンを当ててズレを作り、素早いパス回しから、打てるシチュエーションを作り出すと、11本中5本の3ポイントシュートを成功させて、23-20で第1クォーターを終えた。
トランジションからアウトナンバーを作り出して林が3ポイントシュートを決め、ステファニーの速攻も出るなど、日本は理想のプレーが出始める。しかし、ダブルチームやチェンジングディフェンスなど様々な戦術を用いても、ジョーンズを完全に止めることができず、サイズのミスマッチが起きたところを攻められて失点するなど拮抗した展開が続いた。だが、引き続きアウトサイドシュートが好調な日本は赤穂と林による3連続3ポイントシュート成功でリードを保つと、山本麻衣のステップバック3ポイントシュートで締め、46-38とリードを広げて前半を終えた。
渡嘉敷が後半のファーストプレーで個人3つ目のファウルを犯し、ベンチに退いたことでジョーンズにオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントを何度も許してしまう。日本は引き続きアウトサイドシュートが好調で、このクォーターでも6本の3ポイントシュートを成功させたが、ディフェンスが機能せずに突き放すことができない。一時2桁のリードを得た日本だったが、第3クォーターのラストプレーでジョーンズに3ポイントシュートを決められ、6点差に迫られて最終クォーターを迎えた。
その後もジョーンズを警戒し過ぎてしまい、そこからローテションが間に合わずに3ポイントシュートを許してしまうなどディフェンスが機能しない日本は、残り6分を切った場面でジョーンズにフェイダウェイシュートを決められてしまい、ついに逆転を許した。
日本は3ポイントシュートが好調な一方でインサイドを全くと言っていいほど攻められていなかった。このクォーターもゴール下までは行くものの相手の高さが気になってフィニッシュが決め切れない。さらにここまで確率良く決まっていた3ポイントシュートが落ち始めた日本は残り1分半で7点のビハインドを背負った。林の3ポイントシュート成功、ステファニーのアタックで2点差まで迫ったものの、残り12秒に3ポイントシュートを決められて万事休す。最終スコア82-87で逆転負けを喫した。