赤穂ひまわり

「余裕を持てるようになり、自分のプレーが出せるようになりました」

平均年齢が26.1歳の女子日本代表の中で、23歳の赤穂ひまわりは若い部類に入る。それでも、銀メダルを獲得した東京オリンピックで6試合すべてに先発し、髙田真希に次ぐ平均26.6分間プレーして、チームトップの7.3リバウンドを記録しており、すでに日本に欠かせない選手となっている。

それでも赤穂は「オリンピックの時は下っ端でお姉さん方の後ろについていっただけで、やりたいこともやらしてもらって何も考えずにやれていた」と、頼りになる先輩たちの協力があってこそのプレーだったと語った。

だが、若手主体で挑んだアジアカップで赤穂の存在感はさらに増した。チーム最長のプレータイムで平均10.6得点(チーム4位)、5.0リバウンド(同1位)、2.2スティール(同1位)、0.8ブロック(同2位)と、まさに大黒柱と呼べる活躍で日本を5連覇に導いた。赤穂はこのアジアカップの経験がメンタルを変えるきっかけになったと言う。

「アジアカップでは引っ張っていかなきゃいけない立場でやる、良い経験をさせてもらいました。そんなにプレータイムがもらえていない頃は限られた時間でミスをしないように頑張ろうという意識でやっていましたが、これからはついていくだけじゃなく、お姉さん方にも教えてくいくじゃないですけど、恩塚(亨ヘッドコーチ)さんのバスケットを伝えていけたらいいなと思っています」

このように、精神的にも成長した赤穂は以前よりも堂々とプレーするようになった。「余裕を持てるようになり、自分のプレーが出せるようになりました。今はどれくらい自分のプレーが通用するのかを楽しみながらできています」

赤穂ひまわり

「全部できるようになりたい」という究極の目標

赤穂の魅力は184cmの長身ながらアウトサイドシュートが打ててポストプレーもでき、1番から5番の選手を守れる万能性だ。赤穂自身も「どのポジションでもできるのが私の強み」と持ち味を理解しているが、オリンピックでは相手の圧倒的な高さに苦戦した場面もあり、「自分のプレーで通用する部分としない部分がはっきり分かった」と言う。

だからこそ赤穂はその万能性を極限まで伸ばし「全部できるようになりたい」とさらなる成長を誓った。「何でも高レベルで、誰よりも、どのプレーでも一番できるようになりたい。どのポジションになっても、チームに必要とされる選手でありたいです」

日本は東京オリンピックで銀メダルを獲得したことにより、追う立場から追われる立場へと変わった。奇しくもそれは赤穂のメンタルの推移と似ている。赤穂は「ワールドカップでも結果を残していかないといけない」と語ったが、それを現実にするには、真のオールラウンダーを目指す赤穂のマルチな活躍が求められる。