ベン・シモンズ

甘かったフロントの思惑

セブンティシクサーズのオフは、ベン・シモンズの去就に関する噂で持ちきりだった。そして、トレーニングキャンプまであと数日の今も、その状況に変わりはない。むしろ、悪化の一途を辿っている。

昨シーズンのプレーオフで戦犯扱いされたことに嫌気がさし、シクサーズでプレーすることを拒否していると言われているシモンズは他チームへの移籍を希望。しかし、トレード先を見つけられていない球団は、シモンズの考えを改めさせようとあの手この手を尽くしている。

キャンプまで数日の今、シクサーズはシモンズの友人でもあるチームメートの力を借りようとしているようだが、それも失敗に終わりそうだ。『The Athletic』によれば、ジョエル・エンビード、トバイアス・ハリス、マティース・サイブルらが説得にあたるため、ロサンゼルスに滞在中のシモンズのもとに向かう手はずを整えたものの、本人は考えを改める気がないとして面会を拒否しているという。

現実的に考えれば、キャンプ間近のタイミングでオールスター選手を含む大型トレードが成立する可能性は極めて低い。シモンズ級の選手をトレードするのであれば、相応の見返りを求めるのは当然だが、この時期まで答えを出せていないのが現実で、選手の気持ちを変えられると高を括っていたフロントの思惑は甘かった。

開幕前から泥沼状態に陥ってしまったシクサーズは、この問題を解決する方法を見いだせるのだろうか。