「チームから『積極的にやろう』と言われている」
3月11日、茨城ロボッツは敵地に乗り込み宇都宮ブレックスと対戦。リードを許す時間も長かったが、何度も食らいつき終盤まで勝負の行方がわからない粘り強さを見せた。しかし、最終盤で得点が伸びずに84-90で惜敗となった。
1月29日に行われた『Bリーグドラフト2026』で茨城から1巡目2位指名を受け、2月から特別指定選手としてチームに加入した赤間賢人は次のように試合を振り返った。
「相手が強いチームなので、ハードにプレッシャーをかけてくると分かっていましたが、そこでやられてしまい、この結果になってしまいました。試合内容は決して悪いものではなかったので、次に生かせればと思います」
赤間は中断期間明けの前節、ファイティングイーグルス名古屋戦からローテーション入りしてチームに貢献している。この試合でも第1クォーターの残り6分31秒でコートに立つと、持ち前のオフェンス力を生かそうと積極的にリングを狙った。このクォーターでチーム最多となる4本のフィールドゴール試投があったが、成功はなかった。
「タッチはあまりよくなかったですが、1クォーターの3ポイントのセレクションはよかったと思います。得意なプレーを狙っていく意識でした。チームからも『積極的にやろう』と言われているので、そこは体現していかなければです」
第1クォーターは無得点だったが、その積極性は第2クォーターで実を結ぶ。オフィシャルタイムアウト後、赤間はオフボールスクリーンでディフェンスを振り切りフローターを決めた。さらに宇都宮に流れを受け渡しそうになり、茨城がタイムアウトを取った直後のポゼッションで3ポイントシュートを沈めて悪い流れを断ち切った。
前半は積極性を見せて、チーム最多の9本の試投数だった。成功率こそ高くなかったものの、赤間がオフェンスの動きを作り、フローを良くしていた印象がある。しかし、後半はなかなか出番に恵まれず、第3クォーターでコートに立ったのは終盤の1分43秒のみ。変わらず積極的にアタックを仕掛けていたが、宇都宮の激しいディフェンスでターンオーバーを喫した。
続けて最終クォーターも頭からコートに立った。最初のポゼッションでシュートを狙いに行ったが、遠藤祐亮に守られトラベリング。赤間は気持ちを抑えられずボールをコートに叩きつけた。プロの洗礼を浴びた瞬間だった。
その後は出場機会はなく、ベンチで戦況を見守った。「悔しい気持ちもありましたけど、自分のターンオーバーが続いてしまったので、出られないのは仕方がないことだと思います。ターンオーバーや状況判断は改善していきたいです」と次に気持ちを切り替えていた。
「まだまだやれることはたくさんある」
赤間は東海大を中退してドラフトにアーリーエントリーし、2年生ながら国内の大学生の中では最上位となる指名を受けた。仮にクラブの指名順位が変わっていたとしても上位で指名されていただろう有望株であっても、シーズンの半分以上が消化してからの加入は簡単ではないが、赤間は前節の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦でも連日2桁得点を記録して、チームに貢献した。
「通用すると感じる部分もあります。アウトサイドは自分の得意なところなので、積極的にやろうと決めていますが、今日は自分のミスで流れを悪くしてしまったので、まだまだやれることはたくさんあります」
大学時代は自らハンドリングして勝負を仕掛けていく場面が多かったが、茨城ではオフボールで動いてボールを受けてからプレーすることが多くなっている。その違いにも赤間は順応しようとしている。「ディフェンスの強度が高いので、判断のスピードは上げていかないといけません。それはボールを持つ前から意識しなければいけないですし、ボールを持ってからも周りをよく見てプレーしないといけません」
Bリーグにアジャストしようとプレーしているが、この試合のようにうまくいかない場面も出てくる。赤間はそれを糧にして、成長していこうと前を向く。「『仕方ない』と言ってしまうのは良くないですが、まだ戦術やチームのことを理解しきれていないです。ミスが出た時に、そこから学んで求められることをしっかりやっていきたいです」
プロの世界は経験する何もかもが初めてのため、チームメートの存在は大きいと赤間は続ける。「みんな優しいですけど、(長谷川)暢さんは自分がミスして落ち込んでいる時に声をかけてくれますし、自分のプレーの細かいところまで見てくれて的確なアドバイスをくれるので、すごく助かっています」
世代を代表するスコアラーであるが、手応えとともに課題も見えてきた。しかし、まだ20歳。ドラフト上位指名にも「プレッシャーはないです」と語るようにスキル同様にメンタルでも大物を予感させる。「自分の得意なプレーでチームにプラスになるように頑張っていきます」。うまくいくこともいかないことも1つ1つの経験が赤間を強くして、いずれは日本を代表する選手へと成長してくれるだろう。

