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指揮官「偉大な選手は困難や逆境から立ち上がる」

現地515日、サンダーはナゲッツとのカンファレンスセミファイナル第5戦に112-105で勝利。シリーズ32敗とし、カンファレンスファイナル進出に王手をかけた。

試合開始、サンダーは12-2のランで先制パンチに成功するが、すぐにナゲッツが盛り返す。ニコラ・ヨキッチ、ジャマール・マレーのコンビを軸にしたナゲッツに確実に得点を重ねられ、劣勢のまま第3クォーターを終える。しかし第4クォーターに入ると、ベンチ層が薄く主力の負担が大きいナゲッツは失速。これと対照的にボールシェアをするサンダーが確率良くシュートを決めて追い上げ、試合は一進一退の攻防となる。

残り140秒、ヨキッチに3ポイントラインの外からタフショットを沈められて103-103と追いつかれたが、直後にサンダーはジェイレン・ウィリアムズがパスを受けてのオープンスリーを決めて勝ち越し。さらに残り47秒、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーが6点差とするダメ押しの長距離砲を沈め、第4クォーターで34-19と圧倒して逆転勝利を収めた。

サンダーのエースであるシェイは31得点6リバウンド7アシストを記録。3ポイントシュートは過去2試合で11本中1本と不発で、この試合も最初の2本を外していたが、ここ一番で集中力を高め千両役者ぶりを発揮した。

この日のシェイは、前半はフィールドゴール11本中4本成功だったが、後半は12本中8本を成功させ、第4クォーターに10得点を記録。マーク・ダグノートヘッドコーチは「偉大な選手は困難や逆境から立ち上がる。試合が進むにつれ彼はどんどん落ち着いていったと思う。そしてプレッシャーが高まり、試合がより熱を帯びていく中でも彼は冷静で、正しいプレーをしていた」と勝負強さを称えた。

ナゲッツのヨキッチは44得点15リバウンドと試合を支配し、マレーも28得点を挙げた。ただ、ナゲッツがこの2人の得点に依存していたのに対し、サンダーは6人が2桁得点をマーク。特に第4クォーターは、ナゲッツは全19得点うち13得点がヨキッチ、サンダーは3人が7得点以上と、チーム力の差が大きく出てしまった。

シェイは、次のように勝因を語る。「試合は自分たちの望む方向で進んではいなかった。そういう時、僕たちはヒーローのようなプレーはいらないという答えを出している。自分たちらしく、お互いを信頼して、攻守ともに5人で戦うだけだよ」

最後のクラッチシュートについては次のように振り返った。「ジャンプシュートはアップダウンがあるもの。入るか、入らないかについて感情的にはならない。過去3試合、3ポイントシュートは入っていなかったけど、落ち込むことはなかった。自分に自信を持っているし、それが今夜は良い結果に繋がった」

12からの連勝を果たしたサンダーは、2016年以来のカンファレンスファイナルまであと1勝となった。「自分たちのやるべきことをやって、攻守ともに集中している。自分たちのパフォーマンスに何も予想外のことはない。シーズンを通して作り上げてきた習慣をプレーオフで発揮する準備はできている」。現在のチーム状態にシェイは確かな自信を見せている。