シェイ・ギルジャス・アレクサンダー

ホルグムレンは同点ブザースリーで延長に持ち込む

開幕したばかりですが早くも今シーズン3回目の顔合わせとなったサンダーvsウォリアーズは、オーバータイムにもつれる接戦をサンダーが制しました。1試合目はフィールドゴール成功率60%を超えながら、ステフィン・カリーの劇的な逆転レイアップに沈み、2試合目はカリー欠場によりサンダーが19点差で圧勝、そして今回は130-123とアップテンポのオフェンスで勝負する両チームらしい点の取り合いが続いています。

開幕から13試合で5本しか3ポイントシュートを決められなかったアンドリュー・ウィギンズが、この試合だけで8本中5本を沈め31点を奪ったこともあり、ウォリアーズが優勢の展開で第3クォーターには最大18点のリードを奪いました。しかし、ここから2人のルーキーが攻守に存在感を発揮したサンダーが、猛烈な追い上げを見せます。

カリーへの対応に苦しむ中でマンマークを託されたケイソン・ウォレスは、複数のスクリーンを使ってオフボールで動き回るカリーをしつこく追いかけ、第4クォーターをフィールドゴール6本中1本の5得点に抑え込みました。そしてオフェンスでは前半にアウトサイドから得点を奪っていたチェット・ホルムグレンが、後半になるとインサイドでの合わせを連発し、試合を通してペイント内で20得点、トータル35得点とどちらもキャリアハイとなる活躍で試合を振り出しに戻しました。

それでもウォリアーズはケボン・ルーニーのオフェンスリバウンドからキックアウトパスが出ると、残り3秒でウィギンズが3ポイントシュートを決めて3点リードとしましたが、ラストプレーを託されたホルムグレンがスローインのパスを受けると振り向きざまの3ポイントシュートをブザービーターで決めてオーバータイムに持ち込みました。直前のプレーではミスを連発していたホルムグレンでしたが、ビッグショットを決めると自分の胸を叩いてハートの強さをアピールします。

そして迎えたオーバータイムはシェイ・ギルシャス・アレクサンダーの独壇場、彼一人で10得点を奪います。ミドルシュートを次々に決めると、残り1分でカリーの3ポイントシュートをブロックし、そのまま速攻へと走って試合を決めました。ボールを持ちすぎるシーンはあるものの、試合トータルでフィールドゴール成功率62%で40得点と文句を言わせない得点力を発揮。エースとしてチームに勝利をもたらしました。

これで9勝4敗と好スタートを切ったサンダーは、スモールラインナップらしい運動量を生かしてトランジションでの得点でリーグトップに立ちました。ケガや出場停止もあるウォリアーズはトランジションがリーグ最下位と、似たようなスタイルでありながら機能しておらず、6勝8敗と5割を切っています。オーバータイムになってもハードなディフェンスをキープし、走り続けたサンダーがスタミナの差を見せつけると同時に、ウォリアーズの課題を明らかにした試合でした。