補強ポイントである司令塔として、アーカンソー大のアンソニー・ブラック獲得に注力
NBAドラフト2023がいよいよ明日(日本時間6月23日)に迫った。現時点でもドラフト指名権を絡めた様々なトレードがメディアを賑わせているが、当日も何かしらのトレードは起こるだろう。
当初は全体3位指名権を持つトレイルブレイザーズが、この指名権を使ってデイミアン・リラードの相棒となるスター選手の獲得に動く、もしくはリラードを放出し再建へと一気に舵をとるなど、何かしらの動きを見せると予想されていた。しかしブレイザーズは現在、3位指名権でイグナイトのスクート・ヘンダーソンを指名し、リラードも残留すると見られている。
上位指名権で予想される動きとしては、ジャズがトレードでピストンズの保持する全体5位指名権の獲得を狙っていると『Yahoo Sports』が報じている。今年のドラフトでジャズは全体9位、16位、28位と1巡指名権を3つも保有しており、この指名権を交換条件に指名順位を全体5位までアップさせたいようだ。
ジャズが全体5位にこだわる要因として、今シーズンの大きな補強ポイントが、急成長を果たしたエースのラウリ・マルカネンの相棒となる司令塔となっていることが挙げられるだろう。今年のポイントガードで最も評価の高いヘンダーソンは3位でブレイザーズ、次いで評価の高いアメン・トンプソンが4位でロケッツに指名される可能性が濃厚。そして、ジャズは彼らに次ぐアンソニー・ブラックを獲得しようとしている。
アーカンソー大1年のブラックはウイングでもプレーできる201cmのサイズを備え、司令塔だけでなくコンボガードとして様々な起用法にも対応できる。今シーズンは1試合平均12.8得点、5.1リバウンド、3.9アシストを挙げ、同校のNCAAトーナメント16強入りにも貢献している。
ピストンズは一昨年のドラフト全体1位指名のケイド・カニングハムがいるので、彼とポジションが被るブラックを指名することはない。しかし、全体6位のマジックはジャズと同様にポイントガードが補強ポイントとなっており、現状ではブラックを選択すると予想されている。だからこそ、ジャズはブラック獲得のため、マジックより前の指名権を得たいと考えているのだ。
各チームの様々な思惑がある中、ドラフト当日にどんな動きがあるのか楽しみだ。