「奥田クラブのバスケは1人ではなく全員でやるバスケ」
Jr.ウインターカップは今日が男女の準決勝。奥田クラブ(富山)はゴッドドア(兵庫)と対戦し、一進一退の攻防を繰り広げたものの58-63で敗れ、昨年大会に続いて準決勝での敗退となった。
奥田クラブのキャプテン、高田将吾は188cmの身長に長いウイングスパンを持つが、サイズに頼らずオールラウンドなプレーで13得点6リバウンドを記録。出てくる選手すべてが攻守に絡む奥田クラブのバスケの中心として、時には身体を張り、時にはボールと選手をスムーズに動かす潤滑油の役割をこなし続けた。勝利には繋がらなかったが、目を引くパフォーマンスだったのは間違いない。
「中学1年生の時はインサイドで、リバウンドが中心だったのですが、学年が上がって自分のマークも厳しくなる中ではインサイドだけじゃ通用しないので、チームを引っ張るためにアウトサイドの3ポイントシュートやミドルシュートも練習して、武器を磨いてきた3年間でした」と高田は言う。
「この中学3年間は日本一という目標に向かってチームで取り組んでいて、今回がその舞台だったんですけど、勝つという目標を果たせませんでした。でも奥田クラブのバスケは1人ではなく全員でやるバスケで、今日の決勝もそうだったんですけど、自分だけじゃなく試合に出ている全員がディフェンスを頑張ってブレイクを出して、みんなで点を取れたのは良かったです」
彼の前に立ちはだかったのは瀬川琉久だ。神戸市立本山南を全中の『4校優勝』に導いたエースが、Jr.ウインターカップではゴッドドアのエースとして出場している。瀬川について、高田はこう語る。「全国ミニバスに出た時から知っています。自分としては目標というか、倒したい相手という思いが小学校の時からあります。中学1年生の時にナショナルの育成キャンプで一緒になって、その時からしゃべるようになりました。今日はこの舞台で対戦できてうれしかったです」
20得点16リバウンドが瀬川のスタッツ。チームバスケで戦う高田がスタッツでライバルとの優劣を判断することはないが、それでも「世代No.1レべルのプレーヤーですから、シュートまでの持っていき方、ズレの作り方は自分が付いていても勉強になります」と言い、「今日負けてしまったのですが、高校でも対決する機会はあると思うので、次は絶対に勝ちたい」と続けた。
「オールラウンドなプレーができるのは自分の持ち味ですけど、一つひとつのプレーの質、フィニッシュのスキルやドライブの抜き方はまだ足りないので、それは高校でしっかり学びたいです。今回は目標を果たせなかったので、高校では必ず日本一になりたい。いずれは日本代表で活躍できるようなプレーヤーになることを目指して頑張っていきます」