「相手の得点を70点台、それ以下に抑えることを目指しています」
12月4日、川崎ブレイブサンダースはアルバルク東京との上位対決の初戦を85-66で快勝。前半を終えて20点以上の大量リードを奪うと、後半になっても付け入る隙を与えない余裕の試合運びだった。
川崎の佐藤賢次ヘッドコーチは、勝因の1つとして「目の前の相手に絶対に負けない。一つひとつのバトルに勝つメンタルをしっかりセットできたのが大きかったです」と、最初から強い気持ちで戦えたことを挙げる。
このメンタルを体現し、チームを牽引したのが藤井祐眞だ。ディフェンスでは、相手の司令塔に対していつも通り前から激しいプレッシャーをかけていくと、オフェンスでも積極的なドライブを仕掛けることで守備のズレを作り出した。そして、18得点5アシストが示すように、多くの得点に直結する仕事を行った。
この試合、川崎はビッグマン3人を当時起用するビッグラインナップも上手くハマり、多彩な布陣で堅守のA東京を翻弄して85得点をマーク。しかし、藤井はそれよりも守備の勝利を強調する。「僕たちは相手の得点を70点台、それ以下に抑えることを目指しています。今日の試合は出だしからディフェンスが良く、結果66点に抑えることができたのが勝利のポイントだったと思います」
今回の快勝が大きな意味を持つかどうかは、この後の第2戦も制し連勝できるかにかかってくる。藤井は19点差での圧勝にも「点差はあまり関係ないです」と気にしない。そして、連勝へのカギとしてリバウンドを特に意識する。「ポイントになるのはリバウンドだと思っています。相手にオフェンスリバウンドを11本取られてしまいましたが、10本以下に抑えることができたら今日みたいに良い試合ができる。そこを15本以上取られたら厳しい試合になってくると思います」
佐藤ヘッドコーチも、初戦については「リバウンドをすごく警戒していましたが、ビッグマンが弾いたところをチームで取り切る意識がずっと続いていました。選手が集中力高くやってくれました」と、チーム全員で取りにいくことができたと評価している。
また、藤井は「明日は絶対にやりかえしてくる。強い気持ちでくることは分かっています」と初戦の大敗を受けてのA東京の巻き返しを当然のように警戒している。ここで相手の勢いを食い止めるためには、藤井の普段通りのエナジー全開のプレーが必要だ。相手の出鼻を挫くことができるか、勝敗を左右する序盤の分岐点となる。
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