アンストッパブルな富樫に牽引され100点ゲーム
群馬クレインサンダーズが、ホーム開幕戦で昨シーズン王者の千葉ジェッツと対戦した。
千葉はここまで欠場していたジョン・ムーニーがギャビン・エドワーズに代わり先発起用となり、群馬もオンドレイ・バルヴィンが先発に名を連ねた。
序盤は互いに高確率でシュートを決め合う激しい点の取り合いとなり、群馬はこのクォーターだけでフリースローを9本獲得し、トレイ・ジョーンズのアーリーオフェンスやバルヴィンのインサイドで着実に加点した。それでも富樫勇樹が3本の3ポイントシュートをすべて沈め、いきなり13得点の荒稼ぎを見せた千葉が26-22とわずかにリードした。
第2クォーターに入り、群馬は得意のトランジションからジョーンズの速攻、山崎の3点プレーとなる速攻が連続で決まり、同点に追いついた。ジョーンズと富樫を休ませている時間帯は互いに得点ペースが落ちたが、ディフェンスの強度で上回る千葉が徐々に主導権を握っていった。速攻をケアしつつ、1対1で守り切りタフショットを打たせた千葉はこのクォーターで11本のフリースローを獲得してじわじわとリードを広げる。そして、好調を持続する富樫が3ポイントシュートを沈めて点差を2桁に乗せた。
どうにか悪い流れを止めたい群馬だったが、得意の速攻が出せず、さらにはトーマス・ウィスマンヘッドコーチがテクニカルファウルをコールされるなど、最後まで持ち直せずに35-48で前半を終えた。
後半に入っても、千葉のペースで試合は進んだ。特にこの日の富樫はアンストッパブルな状態で、どんなにタフなシュートでも難なく沈め、フリースローも獲得するなど手が付けられなかった。そして後半開始3分半、富樫の3ポイントシュートが決まったところでリードは20点の大台に乗った。
群馬はジョーンズがアタックを仕掛けて数的有利を作ったとしても、キックアウトからの3ポイントシュートが決まらず、千葉のスムーズなローテーションの前にイージーシュートの機会が作れない。シンプルな1対1から加点したが、あくまで群馬はトランジションオフェンスで流れに乗るタイプであり、速攻を封じられたことで最後までリズムに乗れなかった。
一方の千葉は富樫が絶好調なこともあり、よくボールが回って、確実に中距離のシュートも決めていった。フィールドゴール成功率は驚異の55.7%を記録。3ポイントシュート成功率も群馬の6.3%に対し43.5%と高確率で沈め、最終スコア103-74で勝利を収めた。千葉はゲームハイの28得点を挙げた富樫を含む、5人が2桁得点を記録。特にハーフコートバスケットの完成度の差が顕著に表れた。
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