富永が抑えられ、攻守ともに後手を踏む
3×3男子日本代表はここまで4戦無敗の強豪セルビアとの一戦に臨んだが、高さ、フィジカル、連携面すべてで高いレベルを見せつけられ、11-21のノックアウト負けを喫した。
試合序盤、アイラ・ブラウンのゴール下の合わせや、保岡龍斗のレイアップがリングに嫌われるなど、リング付近で放つシュートが決まらない。富永啓生は相手の徹底マークに苦しめられ、フリーでシュートを放つ機会を作れず、無得点が続いた。
ディフェンスでもシンプルな1on1を止められないだけではなく、組織立った連携プレーの前にイージーシュートを決められてしまう。アイラのブロックショットが炸裂したシーンも見られたが、それはギャンブル性の高いプレーでディフェンスで後手に回った証拠だ。富永はスコアリング能力の高い選手だが、ディフェンスではフィジカルと高さのミスマッチを狙われる穴となった。
開始2分、落合知也がようやくチーム初得点を決めるが、セルビアは意に介さず素早い攻守の切り替えからイージーシュートを決め返す。保岡がチーム最初の2ポイントシュートを成功させても、再び2ポイントシュートを返されるなど、波に乗れなかった。
残り5分を切り、一人気を吐いた保岡の連続得点で6-13と追い上げるがセルビアは動じない。ズレを作り、中間距離から高確率でシュートを射抜けば、ミスマッチを突いてリング付近のシュートも確実に決める。また、パスコースを先読みし、パスカットからすぐにオフェンスに転じる、日本が本来やらなければいけないバスケを逆にやられ点差は開いていった。
11-20とされて迎えた残り2分22秒、ターンオーバーから相手マークを捕まえきれず、ノーマークでのシュートを決められノックアウト負けとなった。
ポゼッション数は29-30と互角に渡り合ったが、1ポイントシュートを72%、2ポイントシュートを50%と高確率で決められ、ターンオーバー数でも8-3と、攻守ともに精度の差を見せつけられた。気持ちを切り替え、15時からのROC戦ではより良いパフォーマンスを見せてほしい。