文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦

昨シーズンを上回るのは当然で、優勝を狙いたい

Bリーグ開幕まで1週間を切った。どのチームも開幕に向けて準備万端。名古屋ダイヤモンドドルフィンズの中東泰斗も、開幕を待ちきれない思いでいる。「Bリーグが始まる瞬間に自分がコートに立てるのがうれしくて、本当に楽しみです」と彼は言う。

明治大学のエースとして、大学バスケのスター選手だった中東。ユニバーシアード代表から日本代表と、在学中から国際経験も豊富だった。名古屋ダイヤモンドドルフィンズでのルーキーイヤーとなった昨シーズン、物怖じしないアグレッシブなプレーですぐさま台頭を表すと、プロの壁をあっさりと乗り越えて主催者選出でオールスターに出場。さらにはNBL最後のルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出されている。

NBLを戦った昨シーズン、名古屋ダイヤモンドドルフィンズはレギュラーシーズン7位でプレーオフに進むも、クォーターファイナルで栃木ブレックスに敗れている。中東は言う。「昨シーズンを上回るのは当然です。優勝を狙いたいと思っています」

「まだ外国人が合流したところだし、張本(天傑)選手も日本代表で不在なので、全員一緒に練習できていません。チームの完成度はまだ60点にもいっていないぐらいですね。それでも、今の状態でも十分戦えるチームなので、開幕が楽しみで仕方ないんです」

中東は名古屋ダイヤモンドドルフィンズのバスケットボールをこう説明してくれた。「今回、チームが若返って、スピード感に溢れるバスケットを展開するチームになったと思います。なおかつディフェンスも全員で頑張ることのできるチームですね」

その中でシューティングガードのレギュラーを務める中東の役割は「まずは相手のエースを抑えること。そして今シーズンはもっともっと自分が得点をしていかなければならないと思います」と語る。

自らの持ち味を質問され、「オールラウンドに何でもやるスタイルです」と教科書通りの回答をしつつも、「やっぱりダンクシュートを決めるところですかね」と本音も見せた。開幕戦でのダンクシュート宣言をしてもらおうと誘導すると、そこは「なかなか実戦だとそうはいかないんですよね」と苦笑しながらも、「チャンスがあれば狙います」と宣言してくれた。

伸び盛りの24歳が待ちに待っている名古屋ダイヤモンドドルフィンズの開幕戦は、9月24日。ホームの愛知県体育館に京都ハンナリーズを迎えての一戦となる。

昨シーズンはNBL最後のルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞。