クリス・ポール

クリス・ポールの下で経験を積んできた若いチームにとっては正念場

快進撃を続けるサンズはナゲッツを撃破してカンファレンスファイナル進出を決め、ジャズvsクリッパーズの勝者が決まるのを待っているが、思わぬアクシデントに見舞われた。司令塔のクリス・ポールが健康安全プロトコルにより無期限の欠場となったと『The Athletic』が伝えた。

カンファレンスファイナルの日程はまだ発表されていないが、ジャズvsクリッパーズが第7戦までもつれる場合、この第7戦は現地20日に行われる予定となっている。

クリス・ポール自身が感染したのか、あるいは感染者と接触があったために健康安全プロトコルに抵触したのかは明らかになっていない。その状態によって隔離される期間は変わってくるし、ワクチンを接種していれば期間が短くなる可能性はある。以前にポールは全米バスケットボール選手会の会長としての立場でワクチン接種を勧めているが、「あくまで個人の判断」とも語っており、彼自身が接種を受けているかどうかは明らかになっていない。

レギュラーシーズンでは70試合に出場して平均16.4得点、8.9アシストを記録したポールは、プレーオフファーストラウンドのレイカーズ第1戦の終盤にレブロン・ジェームズとの接触で肩を痛めた。これがプレーに響いたのは明らかだったが、レイカーズを破った頃にはケガの影響もなくなり、ナゲッツとのカンファレンスセミファイナルでは『ポイント・ゴッド』ぶりを遺憾なく発揮し、平均25.5得点、10.3アシストでスウィープでのシリーズ突破の立役者となった。

その彼の不在はサンズにとって大きな痛手だが、若いチームが彼に引っ張られてここまで来る間にどれだけ成熟したかを示す機会でもある。レイカーズ戦で肩を痛めてからポールはしばらく本来のプレーができなかったが、それでも他の若い選手がステップアップして前年王者を破った。ナゲッツに完勝したことで、チームはさらに自信を得ているはずだ。

戦い続けていれば、いずれ彼は戻って来る。シーズンの佳境で思わぬ試練を迎えたが、今のサンズなら乗り越えられるかもしれない。