レブロン・ジェームズ

写真=Getty Images

カズンズやデロ―ザンなど、古巣との対決に注目

8月10日、NBAは2018-19レギュラーシーズン全日程を発表した。すでに開幕戦、クリスマスゲーム、年明けのマーティン・ルーサー・キングJr.デイに行なわれる日程は発表済みだったが、その他にもファンが注目する試合が目白押しだ。

そこで、2018-19シーズンの注目試合をピックアップして紹介したい。

レイカーズ対キャバリアーズ

この夏にレブロン・ジェームズの獲得に成功し、今シーズン最も注目を集めるレイカーズは、クリスマスゲームに王者ウォリアーズと激突する。だが、その約1ヵ月前には、レブロンが故郷であるクリーブランドに凱旋する。レブロンの古巣キャブズとは、11月21日にクイックン・ローンズ・アリーナで対戦。8年前にキャブズからヒートに移籍した時とは異なり、2016年に球団史上初優勝、そしてクリーブランドのプロスポーツ史上においても実に52年ぶりとなる栄冠を地元にもたらした英雄の決断を、キャブズファンも尊重している。凱旋試合では、観客が総立ちで『キング』を出迎える感傷的な一夜になるだろう。今シーズンのレイカーズ対キャブズは、この1試合しかない。

ウォリアーズ対ロケッツ

3連覇を狙う王者ウォリアーズにとって、今シーズンも最大のライバルになるのはロケッツだ。シーズン初対戦は敵地で11月15日に予定されているため、ヒューストンのファンから手荒い歓迎を受けるに違いない。

ウォリアーズ対サンダー

そのウォリアーズと今オフに再契約したケビン・デュラントがクローズアップされる試合は、古巣サンダーとの対戦だ。今シーズンはホームでの開幕戦でいきなりサンダーと激突するが、オクラホマシティでは来年3月16日に対戦する。2年が経ち、サンダーファンの怒りも覚めつつあるとはいえ、チェサピークエナジー・アリーナでは、ここ2年の対戦と同様に、かつての『盟友』ラッセル・ウェストブルックがデュラントと激しいマッチアップを繰り広げる姿が想像できる。

ウォリアーズ対ペリカンズ

ウォリアーズに今夏加入したもう一人のオールスター、デマーカス・カズンズにとって、古巣対決はモチベーション以外のなにものでもない。今年の1月下旬に左足アキレス腱を断裂する重症を負ったカズンズは、当初ペリカンズとの再契約に前向きだった。しかし、ペリカンズから誠意が感じられず、オフにフリーエージェントに。他チームからオファーがなかったことに怒ったカズンズは、ウォリアーズに自ら連絡を入れ、530万ドル(約5億9000万円)のミッドレベル例外条項という破格の条件で契約した。怒りに燃えるカズンズは、早ければ年明けにも復帰する。そして、何の因果か、ニューオーリンズでのペリカンズ戦は、今シーズン最終戦に組み込まれた。もしペリカンズが西の8位争いの渦中にいて、勝てばプレーオフ進出、負ければ9位に転落という状況が整えば、その頃までにはコンディションが完全に戻っている可能性が高いカズンズにとって、リベンジを果たす最高のシチュエーションになる。

スパーズ対ラプターズ

昨シーズン後半から関係が悪化し、修復が不可能な状態に陥ったスパーズとカワイ・レナードの問題は、7月18日にラプターズとの間でトレードが成立して一応の決着を見た。だが、今回のトレードで問題視されたのは、デマー・デローザンを放出したラプターズの手法だった。一度は「トレードはしない」と通達しておきながら、生え抜きエースを放出したやり方には、NBA選手からも異論が出ている。デローザンは気持ちを切り替えて新天地でのシーズンに臨む準備を進めているものの、9年間を過ごしたトロントへの凱旋試合では、感情を揺さぶられるに違いない。注目の一戦は、2019年2月22日に予定されている。

ホーネッツ対スパーズ

スパーズの黄金期を支えた選手が、また一人退団した。2016年に現役を引退したティム・ダンカンに続いて、17年の在籍期間中4度の優勝に貢献したトニー・パーカーが、この夏フリーエージェントになって東カンファレンスのホーネッツに移籍。出場機会を求めて退団したパーカーは、2019年1月14日に慣れ親しんだAT&Tセンターのコートに立つ。ダンカンとともに黄金期を支えたマヌ・ジノビリも、今シーズンを最後に現役を引退する可能性があるため、2人の真剣勝負がサンアントニオで見られるのは、最初で最後になるかもしれない。

マーベリックス対スパーズ

カードだけ見れば見慣れた対戦に思われるかもしれないが2019年4月10日にAT&Tセンターで行なわれる最終戦は、マブス一筋21年のキャリアを誇るレジェンド、ダーク・ノビツキーにとって、現役最後の試合になる可能性がある。ノビツキーは引退時期について言及していないものの、確実に終わりの時は近づいている。今シーズンも、彼のプレーを目に焼き付けておくべきだ。