逆転負けを喫した水曜ナイトゲームからカムバックを果たす
アルバルク東京は4月24日、ホームで秋田ノーザンハピネッツと対戦。新型コロナウイルス対策による緊急事態宣言で明日からのホームゲームが無観客となり、観客の前でプレーできるシーズン最後の一戦を90-77で制した。
第1クォーター、ともにオープンショットを決めきれずに互角の出だしとなる。前半のオフィシャルタイムアウトでA東京の28-26と膠着状態が続くが、ここから田中大貴、竹内譲次の連続3ポイントシュートでA東京が抜け出す。
だが、秋田も古川孝敏が3ポイントシュートを入れ返すと、さらにオフェンスリバウンドからアレックス・デイビスが押し込み反撃。ともに譲らずA東京のわずか4点リードで前半を終える。
第3クォーターに入ると、A東京はガード陣の積極的なアタックからのインサイドアウトなど、ボールがより動くようになる。その結果、ゴール下でのイージーシュートの場面を多く作り出すことで、デション・トーマス、ケビン・ジョーンズの両ビッグマンがこのクォーターで計16得点をマークして主導権を握る。最後は津山尚大がブーザービーターを決め9点にリードを広げた。
秋田も第4クォーター序盤、守備の強度を上げてA東京のボールムーブを停滞させることで流れを引き寄せる。得意のディフェンスリバウンドから走る展開が出せるようになり、残り約7分には中山拓哉のゴール下へのアタックで1点差に迫る。
しかし、A東京はその直後にトーマスが3ポイントシュートを決め悪い流れを断ち切る。この後は、再びオフェンスのリズムを取り戻すと、残り2分20秒には安藤誓哉がドライブで守備のマークを引きつけ、ノーマークとなった田中大貴がレイアップ。これで81-73と突き放し、ディフェンスをしっかり締めて勝利した。
安藤誓哉、明日に向け「本当に勝つしかない。それだけを思って臨みたい」
前の試合でA東京は横浜ビー・コルセアーズ相手に最大21点のリードをひっくり返される逆転負けを喫した。チャンピオンシップ出場へ崖っぷちのチームにとって痛い敗戦で、安藤も「水曜ゲームのあとは、かなり苦しい気持ちでした」と素直に認める。
しかし、そこからチームはしっかり気持ちを立て直し、今日の勝利へと繋げた。安藤は言う。「言葉で言うのは簡単ですが、下を向いていることすらできないと自分で言い聞かせました。秋田さんのハードに来るプレーに対して、下を向いていたら試合が一気に過ぎるようなやられ方をする。秋田さんを超えるエナジーで立ち向かわないといけないと心に決めました」
また、指揮官ルカ・パヴィチェヴィッチも「選手全員が強いプレーをし、集中力を切らさずに戦うことができました」と振り返り、ゲームプランをしっかり遂行できたと選手たちを称えた。「秋田との試合で鍵となるのは常にターンオーバーをせずトランジションで走られない、オフェンスリバウンドを取られイージーバスケットを与えないこと。オフェンスではしっかり組み立てて、守備のギャップをアタックして冷静にプレーすることです」
明日の試合は、無観客となるがそれでも大逆転でのチャンピオンシップ出場へ向け、A東京がやるべきことは変わらない。安藤は次のように意気込みを語っている。
「無観客でもやるべきことをしっかりやり、画面の向こうで応援してくださっているファンの皆さんにエナジーを届けたい。本当に勝つしかない。それだけを思って臨みたいと思います」