クラッチタイムにウェストブルックが躍動
ウィザーズがジャズのホームに乗り込んだ一戦。ベンチメンバー全員が持ち味を発揮し、ラッセル・ウェストブルックがクラッチタイムに大仕事をやってのけたウィザーズが125-121で勝利し、ジャズのホームでの連勝を24で止めた。
ジャズはジョーダン・クラークソンとマイク・コンリーを欠いたが、エースムーブ全開のドノバン・ミッチェルが第1クォーターだけで17得点を挙げ、スクリーンをうまくヒットさせたチームオフェンスが機能し、11本中6本の3ポイントシュートを成功させて42-33とリードを奪った。
八村塁はシュートタッチに苦しみ、第2クォーター開始3分で早くも個人3つ目のファウルを犯しベンチに退いた。しかし、ウィザーズはベンチメンバーが奮起し、オフェンスからリズムをつかんで反撃に転じる。ロビン・ロペスが得意のフックシュートを4本すべて沈めると、ハウル・ネトも3ポイントシュートで続く。また、ネトや周りの選手が崩し、ウェストブルックがフィニッシャーとなる形が機能。ダニエル・ギャフォードもインサイドでの合わせが冴え、ブラッドリー・ビールも前半だけで23得点を挙げるエースの働きを見せて70-65と逆転した。
その後はリードチェンジを繰り返す接戦となったが、ダービス・ベルターンズがディープスリーを連続で沈め、八村もスティールからダンクで初得点を挙げるなど一歩も引かない。ウェストブルックが第3クォーター終了時点でトリプル・ダブルを達成するなど、トランジションが機能しチームプレーが噛み合ったウィザーズが一気に突き放した。
ジャズの巧みなスクリーンプレーを止められず、イージーな3ポイントシュートを多く許してきたが、ウィザーズのディフェンスが上回り始める。ヘルプのローテーションもスムーズにいき、トランジションを防ぐためにガードにボールを運ばせない。そして、最終クォーター開始1分半、八村のミドルシュート成功で勢いに乗ったウィザーズはここから8-0と走り、この試合最大となる19点のリードを奪った。
だが、第1クォーター以降沈黙していたミッチェルの猛攻を受けると、残り3分18秒にはジョー・イングルスに3ポイントシュートを決められ6点差に迫られた。それでも、クラッチタイムにウェストブルックが違いを生んだ。猛追される中でも強い気持ちを保ち、1on1からプルアップを沈め、さらにはギャフォードのアリウープをアシスト。そして、残り32秒、再びプルアップを成功させて2ポゼッション差をキープし、ファウルゲームを乗り切ったウィザーズが金星を挙げた。
ウィザーズは15得点を挙げたギャフォードを筆頭にベンチメンバーの7人全員で59得点を奪ったセカンドユニットの貢献が大きかった。また、ウェストブルックもターンオーバーを3つに抑え、チーム全体でも7ターンオーバーと、安定感のあるプレーで難敵を打ち破った。
ファウルトラブルとシュートタッチに苦しんだ八村は今シーズン2番目に少ない4得点に終わったが、八村に頼らずともジャズに勝利できたことはチームにとって大きな前進となる。