ケビン・デュラント

「かつて自分がやっていたプレーを取り戻したかった」

ケビン・デュラントが2月13日以来の戦線復帰を果たしたネッツは、ペリカンズを相手に139-111で快勝した。デュラントはそれ以前からチーム練習には復帰しており、万全のコンディションを取り戻すまで慎重に調整していたが、念には念を入れてベンチスタート。ジェームズ・ハーデンをハムストリングのケガで欠いていても、第2クォーター途中にデュラントが投入された時点で53-44とネッツはリードしており、ここからさらに勢いを上げた。

2カ月近く欠場していた間にアリーナに入場できるようになったファンの拍手を浴びながらコートに入ったデュラントは、すぐさま得意のミドルジャンパーを決めて得点を挙げ、その後もハイライトプレーを連発した。しなやかな動き、俊敏な横へのフットワーク、打点の高いシュートはいずれも、ブランクを全く感じさせないものだった。

「かつて自分がやっていたプレーを取り戻したかった。ただただ試合のリズムに身を置きたかったし、ファンの前でプレーできて良かった」とデュラントは語る。「身体を動かしてバスケをして、コミュニケーションを取ってディフェンスをする。このゲームを知り尽くしている仲間と一緒にやれるんだから、そりゃ楽しいよ」

本来であればもう少し長いプレータイムになるはずだったが、第3クォーターが終わった時点で115-82と大量リードを奪っていた。そのずっと前にペリカンズはザイオン・ウイリアムソンをベンチに下げて、敗戦を受け入れていたこともあり、デュラントを含むネッツの主力も第4クォーターはプレーしなかった。デュラントは19分のプレータイムで17得点7リバウンド5アシストを記録している。

3月にネッツに加わったブレイク・グリフィンにとっては、これがデュラントと初めて一緒にプレーする機会となった。彼は「5本のシュートと5本のフリースローをすべて決めて、7リバウンドに5スティールだよ。2カ月ぶりの試合で、こんなに快適にプレーできる選手が他にいるかな?」と楽しそうに笑った。

デュラントの復帰と入れ替わるようにハーデンがハムストリング痛を再発させて、しばらく欠場することになった。『ビッグ3』が揃ってプレーしたのはわずか7回だけ。ケミストリーの問題について指揮官のスティーブ・ナッシュは「問題なのは確かだが、自分たちにコントロールできないことを心配しても仕方ない」と言う。「ハーデンは復帰できるようになれば戻ってくる。悪い影響を心配するのではなく、できることをやりながら彼が復帰すればもっと良くなると期待して待ちたい」

心配事を挙げたらキリがない。少なくとも今のネッツはデュラントが最高の形で戦線復帰を果たし、そして今も東カンファレンスの首位を快走している。ナッシュが言うように、ポジティブな面に目を向ければ、これほど期待の大きなチームはないのだ。